【レポート】

ショーンK氏の経歴詐称は何の罪? 弁護士が語る「詐欺罪にならない可能性」

 

『週刊文春』によって経営コンサルタントの"ショーンK"ことショーン・マクアードル川上氏(47)の経歴詐称が報道された。これにより、ショーンK氏は出演番組を次々と降板になるなど、波紋を呼んでいる。

このような学歴詐称は、罪にあたるのだろうか? アディーレ法律事務所所属弁護士の鈴木淳也氏に話を聞いた。

詐欺罪にはならない

――今回の経歴詐称は何の罪にあたるのでしょうか?

ショーン・マクアードル川上氏

学歴詐称は軽犯罪法違反となります。詐称と聞くと、詐欺罪が成立すると思いがちですが、同罪が成立するためには、金銭や品物をだましとるような行為が必要です。ショーンK氏は経歴を偽っていましたが、お金をとることを目的に行われたものではありません。

ショーンK氏が番組に抜てきされたのは、コメント力や風貌、話し方、声などが魅力的で需要があったからであり、学歴等が重要な事実であったとは考えられません。コメンテーターとしての能力を買われて各番組から徐々にオファーが来たものと思われますので、詐欺罪は成立しないでしょう。また、軽犯罪法違反は起訴されない可能性が高く、おそらくショーンK氏に前科がつくようなこともないでしょう。

――例えばショーンK氏が番組から損害賠償の請求で訴えられた場合、どれくらいの額になりますか?

ショーンK氏側と番組側は出演契約を交わしています。この出演契約により、番組側はショーンK氏に報酬を支払い、ショーンK氏は番組に出演する義務を負っています。ショーンK氏が降板するということは、出演の義務を果たさないことであり、契約違反となります。

ショーンK氏側はそれによって生じた損害を賠償しなければいけませんが、番組側は損害額を示さないといけません。損害額の立証は難しいものです。そのため、通常は契約時に違約条項を付けて、違約金の額を定めています。本件でも違約金の定めがあれば、その金額をショーンK氏側が支払うことになると思われます。

――芸能事務所側、採用する番組側に責任は生じないのでしょうか?

芸能事務所側が責任を負うことはないと思いますが、出演契約自体を番組側と芸能事務所とで取り交わしていれば、前述の損害賠償義務が生じます。番組側も、スポンサーとの関係で責任問題が生じる可能性はあります。

また、採用する側にとって契約を結ぶ相手や社員の経歴を調べる義務は特段ありませんので、法的な責任を負うことはありません。

――ありがとうございました。

取材対象者プロフィール:鈴木淳也弁護士
弁護士法人アディーレ法律事務所所属。札幌弁護士会所属。全国に2名しかいない、気象予報士の資格を持つ理系弁護士として、困っている人に寄り添う弁護活動を行う傍ら、お天気情報をブログで発信している。また「ハンゲキ!」(フジテレビ)では詐欺師を追い詰めるクールな弁護士として出演。さらに「5時に夢中」(TOKYO MX)にレギュラー出演するなど幅広いメディアで活躍中。

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