日本マイクロソフトでも、ワークスタイル変革を前社長の樋口 泰行氏の時代から継続して取り組んでおり、例えば5年前の東日本大震災の際には、震災翌々日から全社員がオフィスへ行くことなく、自宅からテレワーク環境で仕事をこなしていた。5年前といえば、スマートフォンはiPhoneが広がりを見せていたものの、Android端末は数も知れている状況で、まだまだ"スマートな環境"とはいえなかった。その中で、ワークスタイル変革の足がかりを得たのは、日本マイクロソフトとしても大きな経験だったに違いない。

その後、この取り組みを毎年続けていこうと、2012年と2013年は社内で「テレワークの日」として、オフィスへ向かうことなく、社員が自宅などから業務をこなす日を制定。2014年には外部へ取り組みを広げ、2015年には政府と連携して、650社を超える参加企業とともに、テレワーク週間に臨んだ。

この650社は大手企業・組織ばかりでなく、「60%強が中堅中小企業でした」と平野氏。自社の取り組みが波及して多くの企業を巻き込めたことが、言葉の端々からにじみ出ていたが、講演の最後には「Windows 10はセキュリティにフォーカスしつつ、大画面ソリューションからPC、スマートフォン、画面のないデバイスまで、すべてをカバーしている。Windows 7やWindows 8.1をご利用のユーザーさまは、無償アップグレード期間が7月下旬までとなっているので、ぜひアップグレードしてください(笑)」と、製品の宣伝も忘れなかった。

Windows 10は昨夏のリリースから、すでに2億個ものデバイスにインストールされている