ファンクションボタンや十字キーなどへの、機能割り当てカスタマイズも格段にしやすい。任意のボタンを長押しするとカスタマイズ画面が表示されるので、希望する機能を選ぶだけ。重要あるいは不要な機能は被写体や撮影環境によって異なるので、使いやすい自分専用機にどんどんカスタマイズしてしまおう。

ファンクションの割り当て可能なボタンを長押しすると、設定画面が表示される

ボタンによっては「長押し」が固定機能の設定やショートカットに割り振られていて、これも使いやすい。たとえば、「Q」ボタンを長押しすれば、クイック設定画面に表示する項目の内容と並び順を変更できるし、再生ボタンを長押しすると、記録に用いるメモリカードスロットを1から2へ、2から1へと切り替えられる。そうそう、X-Pro2のメモリーカードスロットはSDメモリーカードのダブルスロットなのだ。これもフラッグシップ機に相応しい装備。

十字キーの下を長押しすると、各ファンクションの割り当てを確認できる

Qボタンを長押しすると、クイック設定画面のカスタマイズが可能に

ファインダー切り替えレバーの中心にあるボタンにも機能を割り当てられる

メモリーカードスロットはダブルスロット。SD、SDHC、SDXCカードに対応。スロット1のみ、UHS-I/UHS-IIに対応

1/25秒 f3.6 ISO-800 露出補正:-0.3 WB:オート
レンズ:XF16-55mmF2.8 R LM WR
フィルムシミュレーション:PROVIA STD

1/60秒 f2.8 ISO-250 露出補正:-0.3 WB:タングステン
レンズ:XF16-55mmF2.8 R LM WR
フィルムシミュレーション:PROVIA STD

一般的なデジタルカメラと一線を画すアナログなリングやダイヤルでの操作は、いわば、Xシリーズのアイデンティティだった。しかし、それは見た目にわかりやすく、電源が入っていなくても操作できるという長所とともに、操作系が集中していないのでとっさの操作が難しい、ファインダーを覗きながら操作しにくいといった短所もある。

X-Pro2が素晴らしいのは、その当初のアイデンティティにこだわらず、一般的なデジタルカメラの操作系を融合することで、アナログ操作とデジタル操作、両方のいいとこ取りをしながら上手に進化したことだ。前編で触れたファインダーの進化も、この方程式に当てはまるだろう。

ISOダイヤルは、これまたクラシカルな「カバーつまみ上げ回転式」。使いやすく、個人的にツボ。最大拡張感度はISO51200

標準撮影枚数は、CIPA基準でEVF使用時約250枚、OVF使用時約350枚(XF35mmF1.4R使用時)。普通に撮ると半日持たないので、予備バッテリーは必須