「恨むならDNAを恨みなさい」。娘に愚痴を言われるたびに、苦し紛れに言い返してきた言葉だ。私は子どもの頃から自身の毛深さに悩んできた。手の甲まで剛毛が生え、「猿みたい」とよくからかわれたものだ。男とはいえ、初めて会う人に腕の毛深さを指摘されると凹んでしまう……。その遺伝子が、悲しいかな、私の娘2人にも受け継がれてしまった。

毛深さに何十年も悩まされてきた男の腕。まさに猿

せめてもの贖罪(しょくざい)にと、上の娘が中学生に上がる頃にレディースシェーバーを買い与えたところ、家庭では年がら年中、腕と脚のムダ毛を剃る光景が見られるようになる。特に体育がある日の朝、慌ててシェービングする姿を見るたびに、「こんな父親を許しておくれ」と不憫な思いにかられていた。

暖かくなってくるこの時期は、さらにシェービングの頻度が上がってくる。そこで、かねてから気になっていたフィリップス エレクトロニクス ジャパンの光美容器「Lumea(ルメア)」の新製品「ルメア プレステージ」(SC2009/70)をさっそく手に入れてみた。今回、大学生の長女とアラフィフの父親が同時に使ってみた感想をレビューする。お見苦しい写真が一部あることは先にお詫び申し上げます。

父親のDNAを色濃く受け継いだ娘の腕と脚。父親ほどではないが、同年代の女の子と比べると毛深いほうだといわれる

まずは照射テストから

手に入れたのは「ルメア プレステージ」(SC2009/70)。ルメアは、エステで主流の「光脱毛」と似たような手法を用い、ムダ毛を目立たなくする美容家電だ。

ルメア プレステージはシリーズの最上位モデルで、ボディ用/顔用/ビキニエリア用の3つのアタッチメントが付属。充電式のコードレス設計なので全身くまなくケアしやすい。本体と3つのアタッチメントほか、充電アダプター、ポーチ、クリーニングクロスが付属する

からだ用アタッチメント(右)は照射範囲が広く、フィルターがついていないので光をそのまま通す。顔用(左)は細かい箇所をケアしやすいように照射範囲を狭め、かつ、安全性を考慮して特殊フィルターを採用。ビキニエリア用(中)も照射範囲を狭めて専用フィルター付き。なお、顔用アタッチメントを使っても男性の顔のヒゲには使用不可

春先に光美容器を使い始める理由は、なんといっても日焼け。光美容器の使用後24時間に日焼けは禁物だ。また、2回の手入れで効果を実感できるというが、最初の4~5回は2週間ごとに使用しなければならない。その後は4~8週間ごとの使用となる。つまり、長袖で日に当たらず、日に当たったとしても日焼けするレベルではない今の時期からスタートすることで、半袖・短パンになる時期に最大の効果を出せるというわけだ。

まずはスキンテストから。本格的に使用する前に、光脱毛が自分の肌に向いているのかをチェックする。今回使ったSC2009/70は1~5と5段階の出力レベルを用意しており、自分の肌の色に合わせて最適なレベルを設定できる。化粧箱にプリントされているカラーチャートを使って確かめてみると、娘および自分の肌は4または5のレベルが適しているということが分かった。

しかし、嫁入り前の色白な肌に傷がついてはアレなので、念のためレベル3でテスト。自分もちょっと怖くて、やはりレベル3で試してみた。「パシュッ」という音ともに赤い閃光が走り、わずかに焦げくさいようなニオイがする。肌にも軽い刺激があった。2カ所に照射して放置し、24時間後に肌の状態をチェックすると、特に異変はなかったので、本格的に使用することにした。

化粧箱の裏と取扱説明書に肌と毛のカラーチャートが印刷されている。取扱説明書には肌色チャートに合わせた推奨出力レベルの記載が