ゴミ捨てが月イチで済むロボット掃除機「TORNEO ROBO」

東芝ライフスタイルが2月に入って発売したロボット掃除機「TORNEO ROBO(トルネオロボ) VC-RVS2」(以下、VC-RVS2)。2014年9月に発売された「VC-RCX1」の後継であり、シリーズの第2世代にあたる。

2月上旬に発売された「TORNEO ROBO(トルネオロボ) VC-RVS2」。初代同様、充電ドックに備わる「ダストステーション」が特徴

2015年はiRobotが自ら「史上最高峰」と謳う「ルンバ980」に続き、ダイソンも初のロボット掃除機「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」を発売。ますます熾烈な競争が繰り広げられるロボット掃除機市場において、東芝ライフスタイルも国内メーカーとして負けじと新製品を投入してきた。

東芝ライフスタイルのTORNEO ROBOシリーズは、ロボットが集めてきたゴミを充電台に備えられた掃除機が吸い取るという独自機能がウリ。掃除のたびにロボット側のダストボックスが空になるため、毎回ゴミ捨てする必要がない。新製品のVC-RVS2もこの機能を踏襲。より高性能化するとともに、新たな機能も追加されている。ロボット掃除機として、どのようにバージョンアップしたのか、家庭で実際に使用してみた所感をまとめてみたい。

見た目は変わらないが……

まずはロボット掃除機の外観を見てみよう。直径35cm、高さ8.7cmと大きさは前モデルと変わらず。他社製品と比べると、直径は標準的だが、高さは若干低めである。他社製品が高さ約10cmを基準にしているのに対して、VC-RVS2はそれよりも0.5~1cm低い場所まで潜り込めそうなスペックだ。

直径35cmとロボット掃除機としては標準的なサイズ。操作部は電源ボタンのほか、タッチパネルタイプのボタン3つのみ。シンプルでフラットな見た目だ。裏側には前方左右2カ所にサイドブラシを備え、真ん中よりやや後方に吸引部がある

高さは8.7cmと、一般的なロボット掃除機に比べると若干低い

VC-RVS2は、壁際や家具の足もとにたまったゴミを集めるためのサイドブラシを、前方の左右2カ所に備えている。サイドブラシは本体に直接ではなく、アームと呼ばれるパーツに取り付けられている。障害物に当たると内側へ引っ込むため、サイドブラシは家具の足もとギリギリまでアプローチできる仕組みだ。ブラシの長さも6.5cmと長くなった。

独自の機構「Wサイドアームブラシ」。サイドブラシが障害物に接すると内側に引っ込む

サイドブラシの間もバンパー構造で、障害物に衝突した時の衝撃を吸収するとともに、壁際により近づけるようになっている

サイドブラシを裏側から見たところ。ブラシの毛足は長く、本体からはちょっと浮き出ている

前モデルとのちがいは外観にあまり出ていない。東芝ライフスタイルによると、モーターは毎分最大12,000回転から14,000回転へパワーアップし、吸引風量は1.5倍に向上した。走行では70以上の行動パターンがプログラムされている。壁や家具、ガラスといった障害物を検知する27カ所の超音波センサーと、ゴミ量を検知するセンサーを組み合わせて、その場の状況に応じた掃除パターンを選ぶ仕組みだ。VC-RVS2では前モデルに比べて移動速度が20%高速になり、掃除時間も短縮されている。

押すと深く沈み込むバネのきいたタイヤ。2cmまでの段差を乗り越えられる

吸引部にある回転ブラシは、静電気の発生を抑える加工が施されたナイロン製。本体側のダストボックスは片手で簡単に引き出せる

ダストボックス容積は0.2L。毎回の掃除で集めたゴミは、まずここへ。ダストボックス下部にはダストステーションとドッキングするための穴が設けられている。詳しくは後述するが、この穴を通じてゴミが移動

ダストボックスを開けるとフィルターがある。集めたゴミを排気側に漏らさないよう配慮。フィルター内側にも、さらに目の粗いフィルターを備える念の入れよう。毎回取り出さなくていいだけに、ロボット側のダストボックスには手入れが行き届かなくなってしまうが、そうした点にもきちんと気を配っている