文書を加工する多彩な機能を搭載

次は表現力の強化に注目する。新たに搭載した「モジグラフィ」は、サイズや配置を自動的にレイアウトするロゴ作成機能だ。従来の「POP文字」に似ているが、ポイントは1文字ずつ作図データとして自由なレイアウトや配置調整を自由に行えること。

「モジグラフィ」で作成したロゴを文章に貼り付けた状態。ツールパレットが自動的に切り替わり、1文字ずつ調整できる

あらかじめ用意された100種類のデザインを用いることで、大まかなロゴを作成できるため、後述する電子書籍の作成などにも役立つだろう。デザインサンプルのなかには、ひらがなを自動判別してサイズを小さくするものもある。

「モジグラフィ」の作成ダイアログ。ひらがな自動サイズ調整の有無は、用意されたデザインによって異なる

もう1つは「写真切り抜き」機能。表紙やチラシ作成時に挿入する写真を、一太郎2016内でトリミングするというものだ。文章に挿入した画像を、枠操作ツールパレットから呼び出したダイアログで大まかに切り抜き、その後は色指定による切り抜きや消しゴムを使って不要部分を削除していく。

「写真切り抜き」は四角形や多角形で写真を大まかに切り抜く。この時点ではおおまかで構わない

実際に試した印象だと、コツをつかむまでに多少の時間を要しそうだが、色範囲の調整や離れた場所の同色を選択対象外にすることで、意外とスムーズに切り抜くことができた。今回はサンプル画像を用いたが、取り込む写真を撮影するときは、単色となる背景を用意するとより簡単になるだろう。

その後は色範囲指定や消しゴムで不要な部分を消していく。「離れた場所にある色も透明にする」のオン/オフを切り替えながらやると便利だ