――お2人は、昨年のTBS系ドラマ『下町ロケット』にも、それぞれ出演されていましたよね。佃製作所と帝国重工という違う会社の現場社員同士だったので、2人での絡みはあまりなかったと思いますが、今回の現場との雰囲気の違いはいかがですか?

中村・山崎 全然違いますね!

中村 『下町ロケット』は、映像業界の中でもかなりの異端な空気感で、ゴリゴリの体育会系だったんですけど、今回はアットホームですね。撮影も早いですし。

山崎 『下町ロケット』は女性がいなかったですよね。本当に佃製作所は男しかいなかったんです。

中村 ぼくもとさきこさんがいたじゃないですか。

山崎 ぼくもとさんも、ほぼ男性のような感じの空気でなじまれていたんで(笑)。撮り方も違いますし、緊張感がものすごい現場でしたが、今回は渡部さんがすごく空気をなごませてくれますし、作品もコメディの要素があるので、とにかく楽しくリラックスした状態でできる空気を作っていただいています。

――アドリブもすごいと聞いていますが…

中村 アドリブというか、渡部さんが編集点を超えた部分で、遊びでアドリブを入れるんです。だからOA上では一切使われないアドリブなんですよ(笑)

――現場を盛り上げるためのアドリブですね(笑)

中村 そうですそうです(笑)

撮影現場で誕生日祝いを受けた2人

――お2人とも現場で誕生日をサプライズでお祝いされていて、アットホームな雰囲気が伝わってきます。ところで、今回の制作発表の際に、関西テレビの安藤和久プロデューサーが「世の中の流行りを追いかけることや、事前のマーケティングを行うことを一切やめました」と宣言されて、自分の作りたいものを作るという姿勢をすごく感じたのですが、そうした作品にご出演されるのは、役者としてどのような気持ちですか?

中村 こういうものが作りたいんだなっていう意図はものすごく感じますし、現場に人間としては、やっぱりうれしいですよね。一本柱が通ってるなという感じがします。

山崎 今回は原作がないので、全てオリジナルじゃないですか。0から作っている中で、自分がやるオリジナルのキャラクターを、現場で渡部さんや監督と話したりしながら、一緒に作り上げているという感覚があって、それはすごくやりがいを感じますね。

――周囲の反響などはいかがでしょうか?

中村 小池栄子さんが、わざわざメールをくれて「すごい面白いね。注目しています」とメッセージをいただきました。

山崎 「なんかムカつく」とか「なんか嫌だ」とか「残念なイケメン」とか、いろいろ言われてます(笑)。本人は一生懸命なんですけど、そうやって映っているというのは、良かったです(笑)

――まだ結末は分からないそうですが、今後お2人ががっつり絡むようなシーンはあるのでしょうか?

中村 まだ分からないです。でもやりたいですよね。

山崎 女装した姿と絡みたいです(笑)

中村 面白いですよね! それ(笑)。美蘭に会いに来たら、一目ぼれしちゃうとか(笑)

山崎 「かわいい! 君のためなら…!」って叫んじゃうとか(笑)。

――あのテンションなら、言いかねないですね(笑)

山崎 「美蘭ちゃんが振り向いてくれないから、もういい!」って言って、2人で女装しちゃうとかね(笑)

中村 キャストで若い男が、僕たちと、保さんの部下の小松川をやってる加治将樹くんの3人だけですからね。僕のキャラクターは"冷静"で、山崎さんは"情熱"と正反対だから、面白い化学変化は絶対に起こせると思うんです。(脚本の)林(宏司)先生が書いてくれたら、うれしいですね。

――今後の展開に期待したいですね。最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

中村 5話以降は、ちょっと音色が違うというか、新しい『お義父さんと呼ばせて』の一面が見られるようになってくると思うんです。後半に向けて尻上がりに面白くなっていく…そんなクレッシェンドな作品なので、ぜひ皆さんも気持ちをデクレッシェンドせず、フォルテッシモにして見ていただければ。僕もリタルダンドで行こうと思っているので、よろしくお願いします!

――急に音楽的要素が入ってきました(笑)

山崎 美蘭ちゃんへの思いは、変わらずずっと思い続けて、いつか振り向いてくれるんじゃないかという気持ちで向かっていきます。今後も、砂清水が出てくる度に、皆さんが笑える場面を作っていければと思っているので、楽しみにしていてください!