【インタビュー】

アニメ×コミック×舞台が共鳴するストーリー、広山詞葉主演『オシリスの天秤』で描かれる「もう一つのクライマックス」

 

広山詞葉(左)、笠井健夫 撮影:荒金大介

フジテレビオンデマンド(FOD)で2015年8月より配信が開始され、1月には地上波特別版が放送されたアニメ『オシリスの天秤』。サイコキネシスによってターゲットを暗殺する謎の殺し屋"T"を声優の梶裕貴が演じ、ほかにも宮野真守、沢城みゆき、浪川大輔、福山潤ら人気声優が声を担当したことで話題を呼んだ。"T"にはおかしなポリシーがあり、必ず暗殺の前にターゲットと会話を行うのだが、その緊張感をはらんだ会話が作品の大きな魅力となっている。

2015年10月にはコミカライズされ、さらにアニメ第2期の制作も発表されたばかりの本作。実は、元は舞台用として企画されたもので、アニメ作品としては異例の出自を持つ。このたび4日より、舞台版『オシリスの天秤 THE ORIGIN DONOR HUNT』が渋谷区・宮益坂十間スタジオにて上演開始された。作品の本領発揮となる舞台では、主演に女優の広山詞葉を迎え、脚本の笠井健夫氏が演出を務める。2人に、本作の魅力と舞台の見どころを訊いた。

──今回の脚本はそもそも舞台用に書き下ろされたとお聞きしました。

笠井「舞台として上映などが決まっていない状態で、稽古しているものをアニメの監督をされた冨士川祐輔さんがたまたま見てくださっていたそうです。そこで企画の話が来たのですが、最初は実写の話もありました。でも最終的にはアニメのほうが表現しやすいということでアニメになったようです。通常、本作のような"会話劇"だけという形式はアニメには不向きと言われていて、そこにあえてチャレンジして新しいことをやっていこうという気持ちがうれしかったですね」

広山「実は、アニメの4話までは舞台の稽古をしていたんです。アニメ化が決まったために、その第1シーズンが終わったタイミングに乗っかっていこうということで今回の公演が決定しました」

──最近は特にコミック・アニメからの実写映画化、舞台化が多いように感じます。

笠井「制作の裏側のことを言ってしまえば、アニメである程度人気があるものはお客さんを呼びやすいというのが理由にあるとは思います。それは大きな規模であればあるほどその傾向が強いのではないでしょうか」

──メディアが変わるということは、作る側もそれを意識した作り方になるということでしょうか?

笠井「例えば漫画であれば、そこには描いた人の"志向性"が出てしまうと思うんです。それは漫画でしか表現できないことだと思います。一方で、それが広がっていくことを計算して作られた作品は、映画化した時にもクオリティー高く仕上がっていくのではないかとは思います」

──広山さんは、アニメ化に続く舞台化ということにプレッシャーはありましたか?

広山「先にアニメを見ていたので、最初のうちは梶裕貴さん演じる物静かだけど深みのある緊張感を漂わせた殺し屋"T"に強く引っ張られました。実は梶さんが織田信長を演じたアニメ『信長協奏曲』でモーションキャプチャーを担当したこともあり、打ち上げでごあいさつさせていただいたのですが、あの声の演技にはかなわないなと。映画『デスノート』(2006年)でLを演じた松山ケンイチさんの演技なども研究させていただいたのですが、アニメのキャラクターを生身の人間が演じるとこんなに難しいんだなというのがあらためてわかりました。そこで、今回はアニメとは違って感情の起伏を表現してまったく違うキャラクターとして演じています」

──アニメとは違う舞台の魅力とはどんなところでしょう。

笠井「舞台は同時空間に役者とお客さんがいるので、時間を共有しています。アニメだとそれを飛ばしたアニメならではの時間の経過の仕方があるので、そこを生かしているところがおもしろさだと思います」

広山「それに加えて、"空気感"もあります。会話だけではない、目線だけでも伝わる緊張感を、ぜひ体験していただきたいですね」

──舞台版ならではのエピソードはあるのでしょうか。

広山「アニメの第2シーズンのクライマックスで描かれるエピソードに近いものが、形を変えて登場しています。これは第2シーズンの制作が決定して、それを意識して作られたものです。実は、薬物中毒者が登場するエピソード『Target02』の裏話を別の舞台で描いていたり、その裏話の後日談がコミカライズされたりとストーリーがリンクしているんです。舞台を見て第2シーズンを見ていただくと、より楽しんでいただけると思います」

舞台『オシリスの天秤 THE ORIGIN DONOR HUNT』は、2月4日~7日の期間で、宮益坂十間スタジオ(東京都渋谷区渋谷1-10-7)にて上演。チケットは2500円(前売り)、2800円(当日)となる。

(C)フジテレビジョン

広山詞葉
ひろやまことは
女優。2005年、北村一輝主演映画『濡れた赤い糸』でデビュー。フジテレビ系ドラマ『最後から二番目の恋』、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』、東野圭吾原作の映画『天空の蜂』(2015年)などに出演。
笠井健夫
かさいたけお
脚本家。映画『最終兵器彼女』(2006年)脚本協力、TVアニメ『Re:キューティーハニー』脚本などを担当。

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