Cerevo代表取締役CEOの岩佐琢磨氏

今回発売する「ドミネーター」製品版は、同社が2015年7月に開発を予告していたもの。Cerevo代表取締役CEOの岩佐琢磨氏によると、開発発表後、国内だけでなく、海外でも大きな反響があったという。「海外市場でいけそうだ」と考えた岩佐氏は、予告時から内部構造を刷新し、この半年強で発売にこぎつけた。


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開発にあたっては、今まで誰も作ったことがない機構を組み込むため、特に内蔵ギヤードモーター(ギヤを組み付けたモーター)の実装に苦労した。製品版では5,000回の動作テストをクリアしているが、開発初期の試作機では数十回の動作でモーターが壊れることもあったとする。この事情を知った日本電産が製品化に協力。「ドミネーター」のためにフルカスタムした専用ギヤードモーターが開発され、これが製品版の完成に大きく寄与したという。

総部品点数は、約1,400点。このうち、スプリングや基板といった機構部品は250点を超える。演出に欠かせないLEDは、色や輝度を調節し、217点を実装した。

日本電産が「ドミネーター」のために開発したギヤードモーター

部品点数は約1,400点。なお、一般のスマートフォンの部品点数は約1,000点ほどだという

微妙に異なるLEDのカラーを揃えることも苦労した点のひとつ

「DOMINATOR」(ドミネーター)の刻印の加工にもこだわった

製品コンセプトは、「本当に好きな人のために」。上位モデルの「SPECIAL EDTION」は、実銃のグリップ仕上げで使われる加工を施すなど、岩佐氏のこだわりで製品化した経緯がある。岩佐氏は「オタクの熱意は、作り手からユーザーにつながるだろう。『よくこんなところに技術を使ったな』と言ってもらえるよう、細かい部分もこだわって作った」と笑顔を見せた。

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