正しく装着したつもりでも、万が一、コンドームが破れてしまったり、途中で外れてしまったりした場合は、「緊急避妊」という方法があることも覚えておきましょう。

「ゴムのみの避妊」よりも避妊効果を高める方法

緊急避妊法として一般的なのは、「モーニングアフターピル」と呼ばれる女性ホルモンを成分とした薬で、婦人科などの医療機関を受診すれば処方してもらえます。性交後72時間以内に飲むことで妊娠を防ぐ作用がありますが、避妊効果は100%ではないので、やはり日頃から確実な避妊を心がけることが大切です。

コンドームより確実な避妊法といえば、「低用量ピル」。100%に近い避妊効果があり、女性が主体となって避妊できる点でおすすめですが、性感染症(STD)の予防はできません。

STDの感染リスクがある場合は、低用量ピルとコンドームを併用するのがベストです。ただ、低用量ピルもモーニングアフターピルも、体調や既往歴(これまでの病歴)によっては処方できない人もいます。ピルを使いたい場合は、医師に相談してみましょう。

排卵日でも妊娠する可能性がある理由

最後にお伝えしたいのは、「膣外射精は避妊法とは言えない」ということ。若い世代ほど、膣外射精、いわゆる"外出し"をして避妊したつもりになっている人が多いのですが、ペニスからは、射精前でも精子を含んだ分泌液が出ているので、当然確実な避妊はできません。

前述したとおり、コンドームを挿入前につけなければいけないのも同じ理由からです。また、膣の外に精液を出しても、外から膣内に入ってしまうことも考えられます。

あわせて「安全日にセックスする」「排卵日のような危険日を避ける」という方法も、避妊法として有効ではありません。基礎体温を測っても排卵日を明確に知るのは難しいうえに、月経周期は乱れることも多いからです。「今日は排卵日じゃないから大丈夫だよね」という認識自体がそもそも誤っている可能性があることを覚えておいてください。

低用量ピルをきちんと服用して、コンドームでSTDの感染予防をすれば、いつセックスをしてもほぼ安全と言えます。まだ妊娠・出産を考えていないのであれば、正しい方法でしっかり避妊をした方が、余計なリスクの心配をせずにセックスを楽しめるのではないでしょうか。

※画像は本文と関係ありません