Appleが開発者向けに続いて、パブリックプレビュー版も公開されたiPhone・iPad向けのiOS 9.3。最新のiOSがリリースされるタイミングでは、watchOSもペアでアップデートされるようだ。今回も、watchOSのベータ版があわせて公開され、プレビュー版を試すことができるようになっている。

2015年4月にwatchOSを搭載してリリースされたApple Watch。新型iPhone 6s・6s Plus発売のタイミングではwatchOS 2が公開された。watchOS 2では、前回も触れた、夜の機能「ナイトスタンドモード」の追加や、Apple Watchアプリから本体のセンサーへのアクセス、スタンドアロンでのアプリの動作のサポートなどが行われ、「Apple Watchの本領発揮」となったバージョンだった。

次期OSとなるwatchOS 2.2については、Apple Insiderなどの米国のメディアが機能を紹介している。watchOS 2がApple Watchの本領発揮なら、watchOS 2.2は時計としての本領発揮とも言えるアップデートかもしれない。

「1台のiPhoneに、1台のApple Watchをペアリングできる」。iPhoneとApple Watchとの関係性は、現在のところはこうだ。しかしwatchOS 2.2では、1台のiPhoneに複数のApple Watchをペアリングできるようになるという。しかも、iPhone側での操作を必要とせず、腕に装着したApple Watchを自動的に認識してくれる。

通知については、1台だけしかペアリングできなかったこれまででも、腕に装着しているときにしか鳴動しない仕組みだったため、「腕につけている時計に通知が届く」という挙動は問題なく実現するだろうと推測できる。アクティビティの計測については、例えば1日の途中で時計を付け替えたら、3連リングの進捗状況を引き継いでくれるとありがたい。

米国では便利に使うことができるApple Payについては、同じiPhoneとのペアリングであっても、個別のApple Watchで都度、トークンを取得する登録作業を行う必要があるだろう。ただ、初期登録さえしておけば、複数のApple Watchであっても、身につけているもので決済を行うことはできるはずだ。