【レポート】

面白そうなセンサーと技術たち - ウェアラブルEXPO

 

1月12日から15日まで東京ビッグサイトで行われていたウェアラブルEXPOでは、さまざまな新技術や製品がお披露目されていた。ここではセンサー類と、技術そのものについて触れてみたい。

5cmの高低差もわかる気圧センサーやスマホから使える統合センサー

オムロンの気圧センサー。5cmの気圧変化を検知できる精度を持つ

オムロンブースでは圧力センサーを発表。感度を最大に上げると、5cm単位の上下移動を検知できるという。

利用例としては、腕の位置で計測値が変わる血圧計に組み込み、腕の高さを合わせるというデモを行っていた。歩数計に組み込めば、「坂を上っている」と「平地を歩いている」の差を判断して消費カロリー推測に役立つと、自社のコンシューマー製品を意識した説明だった。

また、各種センサー(温度、湿度、照度、音量、気圧、加速度)を、腕時計くらいの大きさに統合した環境複合センサーをコンセプト展示。現場での熱中病防止、オフィスでの環境チェック、見守り用といった応用例を紹介していた。

血圧計や歩数計に組み込む活用例のほか、両手に持って旗揚げゲームのように、上げ下げを検知するデモを実施

各種センサーを腕時計型に組み込んだ環境複合センサー

環境複合センサーの実物。このうちの一台を実際にモニターしていた

モニター画面。「展示会の会場って人が多くて意外と暑いし、搬入日は寒いんですよね」として、右上を見ると快適ゾーンから外れているのがわかる

ロームは、複数のセンサーを集めた「ロームセンサーメダル」を展示。圧力・加速度・地磁気センサーと管理用プロセッサ、そして通信用のBLE(Bluetooth Low Energy)モジュールを一体型にしたものだ。得られたデータをスマートフォンアプリで処理・表示させるという、ロームのセンサーデバイス評価キットとなっている。センサーメダルという名前が示す通り、33mmの円形だ。体のあちこちに取り付けてセンシングする使い方も想定している。

ロームセンサーメダル。CEATEC JAPAN 2015で初登場だったようだ

各種センサーを統合。マイコン上にデータを貯める仕組みはなく、処理のためにスマートフォンやタブレットが近くにあることを前提にしているそうだ

非接触給電規格の違いを気にせず使える端末用IC

スタートアップブースでは、MAPSがワイヤレス給電のICを展示していた。現在のワイヤレス給電は、WPA(Qi)、A4WP(Rezence)、PMAという3つの規格があるが(正確にはA4WPとPMAが統合してAirFuelという名称になっている)、MAPSが開発したICはこの3規格すべてに対応する。

使用している無線の周波数がA4WPとWPC/PMAで異なるため、3規格すべてに対応するにはアンテナが2本必要。だが、アンテナを1本にしてWPCとPMAだけ対応という設計も可能だ。ワイヤレス給電のデファクトスタンダードが確立する前に、ユーザーが対応規格を気にせず利用できるのは嬉しい。

会場の隅から隅まで見るため、最初の隅にあったのが幸いで見つけたのがコレ

先のA4WPに加えてWPC(左)、PMA(右)でも同じ端末を充電できる。3規格に対応しているのがMAPS社だけとのこと

さらに小型機器(左)、大型機器用(右)のレシーバーICも

おまけ(あまりウェアラブルではないもの)

NTTアドバンステクノロジは、高騒音下の中でもクリアな音声を伝えるマイク「R-Talk HS310」を展示。元々はソフトウェアライブラリとして発売していたが、単体製品を望む声に応えたそうだ。アミューズメント施設や工場、コンサート会場といった騒音レベルが高い場所でも、スタッフが円滑に音声連絡や音声認識を行えるという効果が期待されている。

ヘッドセットには、音声収録用のマイク(2本)と環境音取得のマイク、合計3つのマイクがあり、音声のみをきれいに拾い上げる。アミューズメント施設を想定したデモでは、ややエコーなどの不自然さがあったものの、騒音が見事にカットされていた。

簡単にいうと、ものすごく高性能なノイズキャンセルマイク

ヘッドセット部。口元のマイクはズレを考慮したダブルマイク。耳元には環境音収集用のマイクがある。口元マイクから環境音を引き算して、クリアな音声にするという原理

セメダインブースでは、同社の導電性接着剤SX-ECAシリーズを使用した光る服を展示。正確には製品版ではなく、抵抗値を下げて配線として使いやすくした試作品を使用しているそうだ。単に導電性のある接着剤のほか、配線にも利用できるという。現在は一般市販されていないが、発表以来かなり反響があったため、販売を検討しているそうだ。

ガチガチに固めるのではなく柔軟性があり、しかも導電性を確保。その意味ではウェアラブル機器向け

配線もデザインの一部。試作版は、現行製品より1桁~2桁も低い抵抗値を実現している

現行製品は導電性の工業用接着剤「SX-ECA48」だが、市販はされていない

イノテック、ローム、スター精密の合同ブースでは、電源なしのBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンを使ったソリューション提案をしていた。

スーパーやショッピングモールでの行動調査として、BLEビーコンを使って位置を判断するというのはよくある話だが、提案ではカートにBLEビーコンを取り付けている。しかも、車輪の動きで発電(エナジーハーベスト)するため、電池交換が不要だという。

カートが止まっているとデータが送られてこないが、止まっているカートからもデータが来ると不必要なデータが増えるので、これで問題ないという説明だった。データ収集用の機器は、蛍光灯型の照明機器に組み込むため、工事も容易だという。

カートにタブレット入れて位置決めビーコンを受信するのではなく、車輪にエナジーハーベストのBLEモジュールを入れてビーコンを発信するという逆転の発想だ

車輪にBLEビーコンが入っているかどうかは、左右を見比べてもわからなかった

動くビーコンを検知するのは、測位のための基準地点。LED照明の一部なので、駆動電力を同時供給できて工事も簡単そうだ

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