【レポート】

「メガネ型デバイス」集合 - ウェアラブルEXPO

 

新製品も既存製品もメガネデバイスの体験は大人気

1月12日から15日まで東京ビッグサイトで開催されたウェアラブルEXPOでは、いわゆるメガネ型デバイスの体験がかなりの人気となっていた(どこも数十分待ち)。新しい製品に絞って紹介しよう。

会場に入ってすぐ右手という好アクセスの場所には、シャープのブース。小型のLCOSデバイスのサンプルデモと、MEMSレーザープロジェクターデモが行われていた。

シャープのLCOS素子を使用したデバイス。このまま市販するわけではなく、デバイスを使ったデモ機材

片耳型のヘッドセットのような作り。作業補助のために、画像と音声で指示を出すというイメージ

LCOS(Liquid crystal on silicon)は、光の反射をコントロールすることで映像を映し出す反射型の液晶デバイスだ。一方のMEMSレーザープロジェクターは、レーザーダイオードをミラーで走査して映像を映し出すもので、焦点合わせが不要というメリットを持つ。

シャープは液晶技術に長けているということで、LCOSを開発。その後、MEMSミラーを使用したレーザープロジェクターユニットを開発し、レーザーダイオードをRGB各1本ずつ使用した標準品と、2本に増やした高輝度タイプを展示。高輝度タイプのデモも見られた。

レーザー光線を静電型のMEMSでスキャンして表示するデバイスのデモ。ピント合わせ不要なので、このような屏風型スクリーンでもきれいに表示され、コントラストが高い

デバイス単体の見本。シャープの魅力は小型に作れること。右はレーザーダイオードを増やした高輝度タイプ

会場をさらに奥に入ると、東芝がWearvueを展示していた。2014年のCEATEC JAPANで「東芝グラス」として参考展示だった機器が、ついに市販される。ただし、Wearvueは視界すべてに映像が表示される没入型デバイスではなく、一部に表示されるシースルー型こともあり、一般向けではなく企業向けだ。体験コーナーは長蛇の列で、内容が以前とほぼ同じということで体験は断念…。

東芝グラス改めWarevue(TG-1)。市販化に伴いデザインが一種類になった

中身には大きな変更がなく、右目(画像では左)しか表示しない。よく見ると左右で透過具合が微妙に異なる

ブラザーはAiRScouterのコンセプトモデルを展示。主に建設現場や工場での利用を想定し、防塵・防水性能を持たせた(IP85相当で水没は想定せず)。人間の身体や服に装着するのではなく、「ヘルメットに止める」という、現場では当たり前の装備(ヘルメット)に取り付けることで装着安定性を高めている。

ブラザーのAirScouter。こちらはすでに販売中の一般モデル

コンセプトモデルは2016中の製品化を目指すが、タフなウェアラブルデバイスだ

現場では当たり前のヘルメットに装着することで、全体の装着感を上げている

現場でのホコリや突然の雨にも耐えられるタフ設計。水中利用は想定されていない

メガネスーパーのブースでは、「b.g.」の試作品を体験できるコーナーがあった。今回のウェアラブルEXPOで発表会が予定されていたが、満足できる試作品が完成しなかったということで発表会はキャンセル。

b.g.は、これまでのスカウタータイプというか単眼表示ではなく、見やすさを重視した両眼タイプだ。コンテンツの表示面積は狭いが、一般的なメガネにアドオンして使える点がメリット。コンテンツを斜め下から投影することで素通しの視界を確保し、さらに一時的に使わない場合に本体を跳ね上げておける。

メガネスーパーのb.g.。本来はこのようなものを発表、展示する予定だったが……試作が間に合わず、プロトタイプでの体験となっていた

社員の方に装着してもらった。斜め下から表示することで全体の視界を確保。表示はややちいさめ。プロトタイプは有線だったが、製品はワイヤレスとなる

一時的に跳ね上げることで邪魔にならない配慮がある。両眼に表示するのは見やすさ重視のためだそうだ

プライバシー確保メガネも

NIIの越前研究室では、プライバシー保護を目的にPrivacy Visionを研究

福井県鯖江市のブースでは、ニッセイがNIIの越前研究室から生まれたPrivacy Visionを展示していた。越前研究室では、インターネット時代で大量の画像が流通し、SNSのような仕組みもあるなかで、プライバシーをどう確保するかという研究を行っている。その成果が、ついに市販されることになった(6月予定)。

どのようにプライバシーを守るかだが、最近のデジタルカメラやスマートフォンのカメラ機能で当たり前になっている「顔検出」に着目。顔検出の標準的なアルゴリズム(Viola-Jones法)では検知されないように、ノイズ情報を入れている。

研究の初期段階では、目の周りに赤外線LEDを取り付けていたが、撮影カメラに赤外線フィルタを取り付けることで破られてしまい、電源やケーブルが必要だった。その後、白っぽいフィルタを使うことで電源レスを実現し、福井県鯖江市のメガネ会社と共同でデザインや機能性をブラッシュアップ。フレームをチタンで作ることで、かなりスタイリッシュな製品に仕上がっている。

顔検出を行うカメラの前に立ってもらう。メガネをかけない状態では、顔検出を意味する緑の枠が表示された

Privacy Visionをかけると緑の枠が表示されず、顔として判断されない。これによって、顔の画像を用いた人物のデータベース化が難しくなる

鯖江市のボストンクラブは単独でブースを構えていた。メガネフレームに取り付けるアタッチメント部を規格化して、機器メーカーはその先に付ける機器開発に専念できるというコンセプト展示

2015年のCEATEC JAPANでは市販化に向けて進んでいたQDレーザーだが、網膜に直接レーザー光線を入れる仕組みが災いしたのか、薬機法の承認が必要な状況になったようだ。市販化は早くても一年以上先だという

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