大容量のポータブルSSD

サンディスクは、高速なポータブルSSDを3ラインナップ発売する。ここでは発表会の内容と、実際に触ってみた感想をお届けする。価格や主なスペックに関しては別記事、「サンディスク、読み書き最大850MB/秒のポータブルSSD」および「サンディスク、薄くて小さなポータブルSSD - 防滴・防塵モデルも用意」を参照いただきたい。

サンディスク エクストリーム500 ポータブルSSD。容量は120GB/240GB/480GBで発売は2月の予定

IP55相当の防滴・防塵性能を持つサンディスク エクストリーム510 ポータブルSSD。容量は480GBのみで発売は4月予定

エクストリーム500/510の違いは容量ラインナップと防滴・防塵性の有無

サンディスク エクストリーム900 ポータブルSSD。容量は480/960GB/1.92TB

エクストリーム900の速度を見るためのデモ機。内部のストレージもSSDのRAID 0構成で爆速だ。性能をフルに発揮できるPC環境も相当なハイエンド

1GBのファイルコピーでテストしていたが、正直テストファイルが小さすぎた

ストップウォッチ計測でエクストリーム900は1秒以下。コピー中のダイアログが表示されないほど速い

対してポータブルHDDは10秒以上かかり、スペック以上の差が示されている

エクストリーム510はIP55対応で、水をかけるデモ機も用意されていた

発表会の冒頭、サンディスク 代表取締役の青柳マテウ氏があいさつ。サンディスクはSSDの技術開発に関して25年以上の取り組みがあり、2014年から日本でもコンシューマー市場に参入したが、早くも昨年(2015年)金額シェアでトップになったことを紹介。

サンディスク 代表取締役 マネージング・ディレクター 青柳マテウ氏

サンディスクコーポレーション SSD/USB担当 プロダクトマーケティングディレクター フィリップ・ウイリアムス氏

新製品を説明したのは、米国サンディスクでSSD/USB製品を担当するプロダクトマーケティングマネージャーのフィリップ・ウイリアムス(Philippe Wilams)氏だ。「サンディスクはNANDフラッシュのリーダーとして常にイノベーションを追及している企業」と述べたのち、強みとして、品質管理が厳しい日本で製造されたNANDウエハをマレーシアと中国の工場でアセンブリして出荷し、NANDフラッシュの約40%をサンディスクが生産していることを挙げた。

余談だが、今後出荷が予定されている3次元構造のNANDフラッシュに関しては、まず大容量リムーバブルプロダクト、クライアントSSD、組み込みで使用し、最終的にはエンタープライズSSDにも採用する予定という。

継続的なイノベーションを行ってきたと、サンディスク創業からのハイライトを示した

サンディスクの強みは継続的なイノベーションと、日本製造の高品位NANDフラッシュメモリ。3次元構造のNANDに関しても、大容量リムーバブルプロダクトから採用される予定だ

設計から技術開発、生産、販売と垂直統合を行っているのが強み

サンディスクのSSD製品は、内蔵型からから参入。現在、世界第2位のシェアがあるという。コンシューマー向けの内蔵SSDは3ラインナップを提供しており、エントリーからハイエンドまで幅広いエリアに適合している。

今回の新製品によって、外付けSSD市場に参入。2015年現在、外付けHDDの5,500万台という市場に対して、外付けSSD市場は27万台強しかない。ただし成長率は非常に高く、2018年には350万台に拡大する見込みだ。そこで、プロフェッショナルフォトグラファーやビデオグラファーを対象とした、ハイエンド製品を投入する。

サンディスクは、プロフェッショナルフォトグラファーに対して「エクストリームチーム」と呼ぶスポンサードを行っている。これらのトップカメラマンがストレージに要求することは、まずは信頼性、高速性、耐久性だ。加えて、全天候(防水・防塵)と携帯性(小型化)が望まれているとし、こうした要望に応えるべく今回の新製品を開発した。

コンシューマー向けのPC内蔵型SSDについて、現在は3ラインナップで市場の要求に応えている。日本市場では、参入から2年目で金額シェアNo.1を達成

外付けSSD市場が次のターゲット。2015年の時点では、外付けHDDに対して0.5%程度しかない市場だが、急成長中で2年後には350万台規模になると予測

ポータブルSSDに対するプロカメラマンの要求事項をまとめていた。速度、耐久性以外に全天候性を求めている