iPhone 6の発売以来、Apple StoreでSIMフリーのiPhoneが扱われるようになり、2015年5月にはSIMロック解除に関するガイドラインが改正され、ユーザから申し出があったとき携帯電話会社はSIMロック解除に応じなければならなくなった。今後iPhoneでも「格安SIM」の利用者が増えることは確実な情勢だ。

ただし、格安SIMにはいくつかの注意点がある。多くの場合、データ通信量に細かな制約を設け低廉な料金設定を可能にしているため、国内の一般的なプラン(7GB/月以下であれば自由にデータ通信できる)と同じ感覚で使用していると、通信速度が抑えられたり追加料金が発生したりという制約が生じてしまう。あれこれ工夫してデータ通信を節約しないことには、格安SIMのメリットを発揮できないのだ。

格安SIMを使うときの基本として、モバイル回線の使用は必要最小限にとどめ極力Wi-Fi回線を使用するというものがあるが、それだけでは不十分だ。かといってモバイルデータ通信をオフにしてしまってはiPhoneの利便性が損なわれるため、設定の"勘所"を押さえる必要がある。

まず、iTunes/App Storeの自動ダウンロードスイッチをオフにしよう。このスイッチをオンにしておくと、モバイル回線でアプリや楽曲などのコンテンツがダウンロードされてしまうことがあるからだ。

WEBサイトのコンテンツをオフラインで読むための機能「リーディングリスト」についても、モバイルデータ通信をオフにしておこう。WEBサイトには画像が多数含まれるため、オフにしたほうがデータ通信量を節約できる。

忘れられがちなのが「Wi-Fiアシスト」だ。Wi-Fiの接続状況が芳しくないとき、自動的にモバイル回線を利用して通信速度を稼ぐというiOS 9の新機能だが、気付かないうちに使用されるという点で格安SIMには危険な存在だ。オフにしておいたほうがいいだろう。

操作手順をカンタン解説

1 アプリや音楽といったiTunes Store/App Storeのコンテンツはデータ量が多いため、モバイルデータ通信はオフにしておこう

2 Safariのリーディングリストは便利だが、意外にデータ量が嵩むためオフにしておこう

3 Wi-Fiアシストを有効にしていると、気付かないうちにモバイル回線で通信が行われることがあるため、オフにしておこう

(提供:iPad iPhone Wire)