【レポート】

「FinTech」だけじゃない! ブロックチェーンが変える世界とは?

 

金融(Finance)と技術(Technology)をかけ合わせた造語となるフィンテック(FinTech)。これまでは、金融機関向けにサービスを提供する大手ITベンダーが関与する分野であったが、ここ数年ではベンチャーやスタートアップ企業の参入が多くなり、今後動向が注目される分野となっている。

そうした中、昨年12月4日に、ソフトウェア開発を手がけるインフォテリアと、ビットコイン基盤技術を応用した「プライベート・ブロックチェーン」の開発技術を有するテックビューロが業務提携を発表した。

この業務提携について、両社は1月14日に共同で記者会見を行った。両社が目指すところは、もはや「FinTech」に限った分野ではなく、あらゆる業界を見据えたものであった。

「プライベート・ブロックチェーン」とは?

ブロックチェーン技術とは、ビットコインによって発明された、P2P方式によるデータ処理の基盤技術で、複数のノードに同一の記録を同期させる仕組みとなっている。また、新しい記録を追加する際に、暗号署名しながらブロック単位で複数データを処理するのが特徴となっている。

この技術によって、記録されたデータは全てのノードが停止しない限り消えることがなく、「ゼロダウンタイム」を実現するものとされている。また、公開鍵暗号技術によって署名されたデータは、第三者によって改ざんすることができないようになっているため、流通や製造、公共、医療など改ざんが許されないデータを扱う業界に適した技術となっている。

金融以外におけるブロックチェーンの適用領域

テックビューロが提供する「mijin」は、クラウド上や自社データセンター内に、企業内や企業間で利用可能なプライベート・ブロックチェーン環境を構築できるプラットフォームとなっている。これによって、従来企業が必要としていたバックアップサーバや冗長化対応の必要がなくなるという。

パブリックからプライベートなブロックチェーンへ

テックビューロ 代表取締役社長 朝山貴生氏

テックビューロ 代表取締役社長の朝山貴生氏は、「mijin」について次のようにコメントした。

「他社とわれわれがつくっているブロックチェーンの違いは、できるだけ汎用性・実用性の高いものにすることをミッションとしている点だ。ほかの技術は、金融機関から技術投資されているものが多く、そのため金融に特化し、クローズドなものが多かった。我々はのブロックチェーンは、FinTechだけでなく、さまざまな分野で活用できるものとなっており、今後はその有効性を世界に示していきたい。このブロックチェーンの実用性は、世界で一番進んでいる」(朝山氏)


業務提携の狙いは?

インフォテリアでは、異なるコンピューターシステムのデータを、ノンプログラミングで連携できる「ASTERIA WARP」を提供している。この「ASTERIA WARP」と「mijin」を連携することによって、企業は既存システムにおいてノンプログラミングでブロックチェーン技術を使うことが可能になるとしている。

さらに1月8日、プライベート・ブロックチェーン実証実験に関して、さくらインターネットとも協業し、「さくらのクラウド」および「さくらのIoT」上で「ASTERIA WARP」と「mijin」のサービス提供を6月30日まで無償で行うことを発表した。第1期の受付は終了し、15社の企業が申し込んでいるという。

プライベート・ブロックチェーン実証実験プラットフォームのイメージ

インフォテリア 代表取締役社長 平野洋一郎氏

テックビューロとの協業について、インフォテリア 代表取締役社長の平野洋一郎氏は次のようにコメントした。

「約2年半前にブロックチェーンを知り、それからウォッチしていた。当初は国内でブロックチェーンを開発できる企業があることを知らず、海外で手を組めるような企業を探していたが、テックビューロのことを知り、日本発の技術で世界を見据えているところに共感し、提携に至った」(平野氏)



今後の課題は?

とは言え、「FinTech」に限った分野でも、SIerの関与や興味は「差がある」と平野氏は言う。

「まずは、ASTERIAのパートナー企業である20社のSIerを対象に勉強会の開催を考えている。また、実例が出てくれば、ASTERIAのユーザー会でそのノウハウをシェアしていきたい。しかし、ブロックチェーンがどれくらい関心が持たれるかどうかはまだわからない」(平野氏)

今後のブロックチェーンの普及に関しては、「金融のど真ん中で使われるのには、けっこう時間がかかるのではないだろうか。また、日本は欧米に比べて、FinTechスタートアップ企業が桁違いに少ない。そのため、このスタートアップ企業が台頭してくるのにも時間がかかるだろう。そうなると、まずは金融の周りやそれに類する分野から普及してくるのではないだろうか。例えば、ポイントやマイレージ関連や、堅牢性が求められるEC関連、改ざんが許されない流通業界などが考えられる」と平野氏は話した。

平野社長(右)と朝山社長(左)



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