説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iOSのベータ版って誰でも試せるの? 元に戻せるの?』という質問に答えます。

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はい、Apple IDを持ちApple Beta Software Programに参加すれば、動作対象機種を持つユーザは誰でもiOSのベータ版を利用できます。プログラムへの参加およびソフトウェア(iOS)は無料ですから、いち早く次バージョンのiOSを試すことができます。

ただし、ベータ版のiOSは機密情報扱いの製品です。Appleが公開した技術情報を除き、ベータプログラムに参加していない人に情報を話したり、スクリーンショットをWEBサイトやSNSに投稿したりすることは禁止されています。2016年1月12日現在、iOS 9.3ベータ版の情報がAppleのWEBサイトに掲載されていますが、ここにない情報を不特定多数に向け公開してはいけません。

ベータ版を入手するには、Apple Beta Software Programに参加するとともに、対象のiOSデバイスを登録しておく必要があります。指示に従いバックアップの作成と構成プロファイルのダウンロードを行えば、ソフトウェアアップデート経由でベータ版をダウンロードできます。

通常版にないアプリとして、ベータ版には「フィードバックアシスタント」が用意されています。ベータ版で発見した不具合、機能改善が必要と感じた機能については、このアプリを利用すると直接Appleへ意見を送信できます。iOSの品質向上につながりますから、積極的に協力しましょう。

元に戻せるかとの質問ですが、バックアップを作成していればベータ版導入以前の状態へ戻すことができます。正式版のiOSが公開されたとき(ソフトウェアアップデートに表示されたとき)には、そのバージョンをインストールすれば、正式版に上書きされます。ただし、その場合OSがアップデートされたことになりますから、旧バージョンのiOSに戻すことはできません。

iOSのベータ版は、かんたんな手続きを踏むだけで誰でも利用できます