禁煙という言葉には、「孤独にひとりで、じっと煙草を我慢する」イメージがあるかもしれない。家族や友人は応援してくれるだろうが、周囲で禁煙に取り組んでいる人がいなければ、本当のつらさは分かってもらえないものだ。

そんな中で、こんなメッセージを発信している「禁煙の森」というサイトがある。それは、「ひとりでは難しかった禁煙も、みんなで励ましあうと不思議とできちゃう! 」。禁煙の森は、禁煙したい人たちが集まるSNS(ソーシャル・ネットワーキングサービス)で、現在の会員数は約1万人。この禁煙巨大SNS、どのような方が運営しているのか。千葉県のウェブサイト制作会社UniqueWebの代表、岡崎博行さんにお話をうかがった。

禁煙の森。ウェブサイトはこちら

もともとは「自分のためのサイトだった」

――まずは禁煙の森を運営することになった経緯を教えてください。

「禁煙の森は2006年の7月からスタートしました。当時はミクシィなどのSNSが流行していたのと、私自身が禁煙中ということもあったので、『禁煙中の人があつまるSNSがあったら自分が使いたい』という思いで、禁煙にイライラしながら作ったことがきっかけです(笑)。おかげさまで私自身も禁煙に成功し、禁煙歴10年になりました」。

――もともとはご自身のために作ったサイトだったんですね。

「そんなサービスが、今となってはこれだけ多くの人に使われていることは、素直にうれしいですね。今は、検索でサイトに来られる方も多いですが、それだけ禁煙を考えている皆さんの役に立っているんだなあと……。実は運営については、利益がほとんど出ないギリギリの状態なので、『やめようかな』と思うこともあるのですが、多くの人の支えになっているかと思うと、やめられなくなってしまいました(笑)」。

約1万人の会員から学んだ禁煙法は?

――岡崎さんは、数多くの禁煙成功者を見てこられたと思います。最も効果が高いと思われる禁煙法は何だと思いますか?

「禁煙法は人それぞれで、禁煙セラピーを受けることが良いという人もいれば、根性で吸わない、という人もいます。禁煙パッチや禁煙補助薬を使ったほうが良いという人もいます。禁煙をする上でまず重要なこととしては、『これ』と最初から決めてかかるのではなく、さまざまな禁煙法を試しながら、自分に合った方法を探すことが挙げられますね」。

――最後に、「禁煙の森」などのSNSが禁煙にプラスになる点について教えてください。

「禁煙中は我慢もできず辛いことも多いと思います。SNS上の交流を見ていますと、禁煙が辛い時に日記を書くと、『頑張って』とか『分かります』とか、共感する返信が付くんですね。そういうふうにコミュニケーションを取りながら、ユーザー同士がやり取りをしていると、ひとりで我慢するよりも成功する可能性が高まっているようです。ぜひ禁煙の森に会員登録をしてほしいですね。他人の日記を読むなど、どのように禁煙成功するに至ったかを知ることは、自分の禁煙のヒントにもなりますよ」。

SNSのようなコミュニティに所属すると、現実世界では考えられないほど多くの「禁煙仲間」に出会うことができる。志を同じくする仲間から励ましのコメントをもらうことが、何より効く禁煙の特効薬といえるかもしれない。興味がある方は登録してみてはいかがだろうか。