大学時代に交際した元彼が忘れられず「彼と絶対に結婚したい」と悩む、Yさん(27歳・女性)からのご相談です。

【相談】

内埜さくら先生はじめまして。長年悩んでいるコトがあり、勇気を出してメールさせていただきました。

私にはずっと大好きな元カレがいます。この人と絶対に結婚したいです。

大学1年の時にできた初めての彼です。彼からは「部活に集中したい」という理由で、2カ月という短さで別れを告げられてしまいました。卒業してから他に目を向けたり新しい彼を作ったりしましたが、いつも心の中に彼がいます。

誕生日やお正月、仕事で行き詰まってしまった時など、定期的に連絡をいれています。その成果が実り(?)今年あちらが都内に社員旅行に来た時再会するコトができました。私の中で2人きりで会えたこと、話せたことは奇跡中の奇跡。本当にうれしかったです。

彼が泊まっているホテルに呼ばれ、付き合っていた時いつもやってあげていたマッサージなどをしてあげました。結婚の話になり、私の指輪を見て反応してきたり、今の彼女とは結婚しないとか、もっと仕事をやりきりたいなどと話をしてくれたりしました。

その時「でも俺のこと好きになったらあかんで。お前に気がないからな」と言われました。でも、私はどうしても彼と寄りを戻したいのです。私と彼は同じ職業で、彼の地元に行く覚悟もできてます。しかしその思いは言葉にしていません。

彼が結婚してしまったら、私は後悔してやまないと思います。そうなる前にやれることのことはやりたいです!!! さくら先生、前向きに頑張れるアドバイスを下さい。よろしくお願いします。

【回答】

う~ん……。「前向きに頑張れるアドバイスを」とのことですが、今回はすみません。やや厳しいお返事になってしまいそうです。よりを戻す以前に、Yさんには知らなければならないことがあるからです。

■まずは自分の恋愛傾向を把握する

ご相談内容を拝読する限り、Yさんの恋愛傾向は「前のめりすぎ」です。その理由を以下に記載しますので、ご覧ください。

・大学1年のときに2カ月しか交際していない元彼が好き
・彼からははっきりと、「でも俺のこと好きになったらあかんで。お前に気がないからな」と言われている
・よりが戻るかわからない現時点でYさんは「彼の地元に行く覚悟もできてます」と宣言

たった2カ月しか交際していないということは、彼の長所しか見ていなかった可能性大です。そのうえ、彼からははっきりと「好きにならないでほしい」と告げられているのに、Yさんは彼の地元へ行く覚悟まで持ってしまっています。彼の気持ちより、自分がどうしたいか、どうありたいかを優先していること自体が「前のめりすぎ」なのです。

恋愛傾向は癖と同じで、自分自身では気づきづらく直しづらいものでもあるので、まずはしっかりと把握してください。

■思い出は美化されることを知る

Yさんのように、元恋人が忘れられないご相談者さんへ「思い出は美化されるもの」とお伝えすると、大抵、拒否反応を起こします。「離れていても自分はしっかりと相手のことを見ている、理解している」というのが、その理由です。

ですが、「思い出は美化される」のは真実です。たとえたまに相手と連絡を取っていようと、人の脳は都合よくできていて、いい思い出ばかりをストックしがちなのです。

Yさんの場合は、彼と2カ月しか交際していません。彼の優しい部分しか見えていないのは当然なのです。その、いい部分だけが思い出として美化され続けたら、ほかの男性より素敵に見えてしまうのは必然です。ただし、それはYさんが見ている"夢"にすぎません。彼にだって短所があるし、それを知ったらYさんには受け入れにくい短所であるかもしれないですし、そのうえさらに、思い出を美化している。このことも、忘れないようにしていただきたいです。

■彼女が嫌がるアプローチはしない

それでもまだ彼があきらめきれない場合は、彼の彼女が嫌だと感じるアプローチはせず、以前のような定期連絡をするしかないのが現状です。もしYさんが彼の恋人だと仮定して、別の女性から「会いたい」などといったLINEやメールをもらったら、その女性に嫌悪感を抱き、彼に不信感も持つはずです。

そういったアプローチはしない。同業者とのことですから、仕事の相談でたまに連絡をするぐらいは許される範囲です。彼が、「彼女とは結婚しない」という言葉の真意は定かではありませんが、定期的に連絡を取り、彼が彼女と別れたタイミングで、さらに積極的にアプローチすることが得策です。

ただし、その別れがいつ訪れるかわかりませんし、訪れないかもしれません。Yさんは27歳で結婚を考えているとのことですから、結婚と出産、そしてご自身の女性としての年齢を考えて、冷静に判断してみてくださいね。

※写真と本文は関係ありません

著者プロフィール

内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。2,000人以上の人物取材の経験で磨かれた、鋭い洞察力が武器。著書は『恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80』(講談社)。無料のメール恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い。相談を休止中の場合もあるので詳細はブログまで。恋愛コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『ばらいろダンディ』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌にも多数出演。