日本では毎年開始時期が変更になりながらも将来を決める重要なライフイベントとなっている「就職活動」。日本の就職活動と、海外の就職活動にはどのような違いがあるのか、日本で働く外国人に話をきいた。

Q.母国の就職活動と、日本の就職活動で、「違うな」と思うところを教えてください

母国では卒業後に就活を行う

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・「母国では失業率が高いうえに、就職がないので就職活動をやりません。日本で大学三年からやらなければ、ならないのは、ちょっと早いと思います。卒業してから良いと思います」(ギリシャ/33歳/男性)

・「母国の就職活動が大学卒業してから始まる、一方日本では卒業前」(エジプト/33歳/男性)

・「国では在学中の就職活動ということはないので、みんな卒業してから探す」(香港/34歳/女性)

・「日本は就職活動長いですね! まだ大学を卒業していない子は1年前から活動を初めて、勉強ができないほど忙しくなります。イランでは卒業できていない限り就職活動できません」(イラン/28歳/女性)

・「母国は大学卒業後、就職活動が始まります」(インドネシア/36歳/男性)

段階が多い

・「母国で就活の段階が少ないです。一回直接な面接しても十分です。能率にもっと重視していますから」(ウクライナ/25歳/男性)

・「日本では、数多くの会社に応募しないと就職できないという感じです」(ベトナム/36歳/男性)

・「日本の面接結構多くて書類選考から筆記試験、一次面接、二次面接が普通で、台湾は書類通過なら、すぐ最終面接になる企業が多いです。あと、正社員のお仕事でも台湾では落ちても一切連絡が来ないので、だいたい3日間から一週間連絡が来ない場合おちているということです。また台湾では転職は一般で、一年未満でもすぐやめて転職する人が多いです」(台湾/30歳/女性)

・「日本では試験とか面接が多く、始まるのは早いです。また、給料はほぼ一緒で、能力はあまり認めてくれないです。いいところというのはボーナスが出るということです」(ポーランド/30歳/女性)

・「日本のほうが内定までステップが多い。国では、ほとんど面接1回で内定もらう」(マレーシア/31歳/女性)

個性が重視されない

・「面接のルールがある。一般常識が必要。個性的は好まれない」(チェコ/58歳/男性)

・「日本では、出身専攻はそれほど重視されていない。新人にとって、より多くの可能性が与えられている。中国では、新人にとってできることがかなり限られている」(中国/28歳/男性)

・「日本の就職活動の皆は同じ服を着ています。会社のルールを守らせたそうです。イギリスでは個人を見せていい印象を残したいです」(イギリス/31歳/女性)

コネがなくてフェア

・「母国では就職するのに、コネがないとなかなか難しいです。日本の場合は履歴書や実力などをもっと重視されていて、フェアだと思います」(シリア/35歳/男性)

・「母国で就職活動はしないと思います。仕事を探すとき1つめはネットワーク(友達、親戚)、2つめはインターンシップ、3つめはインターネットです。日本ですと、ちゃんとした就職活動があって、大学のときにほとんどの人が仕事を見つけられます」(ロシア/31歳/女性)

その他

・「時間を決めて一斉に始めること。大学3年から就職活動の準備が始まること」(韓国/34歳/男性)

・「日本:転職する方がすくないです。母国:給料をあがるために、転職するかたが多いです。何回も転職する人がいます」(フィリピン/35歳/女性)

・「新卒の為の仕事マーケットがしっかりあることが日本の大きな特徴です」(モンゴル/39歳/女性)

まとめ

日本以外の多くの国では「卒業後に就職活動を行う」というところが多かった。学業にも影響が出ないし、いい方法に見えるが、履歴書の空白を嫌う日本ではなかなか実現が難しいものかもしれない。

また日本は選考の段階が多く、母国では「1回の面接で決まる」という回答も。日本はそれだけじっくり見ているということでもあるが、5回も6回も選考段階があるのはあまり効率的ではないだろう。海外の良いやり方はぜひ取り入れていってほしいものだ。

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