夜9時以降は使わないこと。充電は居間でしましょう

携帯電話やスマートフォンなど、インターネットに接続できる端末を所持し始める年齢は低年齢化している。子どもに持たせる前に、保護者としてどのようなことを伝えるべきなのだろうか。5回にわたってお伝えする保護者が伝えたい子どもと交わすべき約束事の第3回目は、「夜9時以降は使わないこと。充電は居間でしましょう」。

SNS・ゲームにはまる子どもたち

東京都教育委員会の「平成26年度インターネット・携帯電話利用に関する実態調査」によると、「SNSを1日当たり3時間以上利用する」割合は、小学生でも12.0%、高校生では26.7%にものぼる。同様に、「SNSを午後10時以降も利用している」割合は、小学生でも8.3%、高校生では40.0%にもなる。

スマホはSNSやゲーム、動画視聴などができ、非常に魅力的な端末だ。はまってしまい、夜中まで長時間利用する子どもは少なくない。

スマホの利用時間が長いと学力低下傾向に

スマホの長時間利用は、子どもたちにどのような影響を及ぼすのだろうか。文部科学省の「平成26年度全国学力・学習状況調査(中学校)」では、スマートフォン等を長時間利用している生徒は、国語や数学の正答率が下がることが判明した。

さらに、文部科学省の「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査」(平成27年3月)によると、携帯電話・スマートフォンとの接触時間が長い子どもほど、小中高校共に就寝時刻が遅くなる傾向にある。就寝時刻が遅い子どもは、何でもないのにイライラするなど心身に影響が出ることもわかっている。

利用時間制限、夜間利用の制限を

そもそもLINEなどのSNSは、相手がいるサービスなので、自分だけではやめづらい性質を持つ。やめどきが分からないため、やめるためのきっかけを与えることが必要なのだ。

たとえば、「夜は9時までにする」などのルールを決めておこう。友だちにも、「夜9時以降に使うとスマホを取り上げられてしまうので、それ以降の返事は次の日にするね」などと言わせるといい。連絡がくると気になって勉強が手に付かなくなったり、睡眠を妨げられたりするため、「スマホの充電は居間でする」のがおすすめだ。

※写真と本文は関係ありません