「ネットで知り合った人に会ってはいけません。ネットではうそがつけるので、危険な人が混じっていることがあります」

携帯電話やスマートフォンなど、インターネットに接続できる端末を子どもに渡す際に、保護者としてどのようなことを伝えればいいのだろうか。5回にわたってお伝えする保護者が伝えたい子どもと交わすべき約束事の第2回目は、「ネットで知り合った人に会ってはいけません。ネットではうそがつけるので、危険な人が混じっていることがあります」。

SNSやゲームで知り合った人に「会いたい」子どもたち

多くの子どもがSNSやゲームを使い、コミュニケーションしている。そこで多くの問題が起きていることをご存じだろうか。

警視庁が発表した「平成27年上半期の出会い系サイト及びコミュニティサイトに起因する事犯の現状と対策について」(平成27年10月)によると、未成年の出会い系被害は、平成20年の出会い系サイト規制法の法改正以降出会い系サイトによるものは減少し、SNSやゲーム等のコミュニティサイトにおけるものが増加傾向にある。最近の被害の場は、子どもが利用するSNSやゲームなどに移ってきているのだ。

ネットで知り合った人と会うことも、もはや他人事ではない。デジタルアーツの「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」(2014年3月発表)によると、ネットで知り合った人と実際に「会ってみたい」という回答は、全体の約4割にあたる38.5%にのぼる。男子小学生はオンラインゲーム、女子小学生・中学生はLINE、高校生はTwitterなどを通じて知り合い、実際に会っているのだ。

ネットでは本心や正体を偽ることができる

子どもの多くは、「ネットでやり取りすると相手がいい人がどうか分かる」というが、出会い系被害に遭った子どもも相手を信頼し、相談しているうちに被害に遭っているケースも多い。つまり、ネットでは本心や正体を偽ることは簡単なのだ。実際、警察庁の「コミュニティサイトに起因する児童被害の事犯に係る調査結果について」(平成26年上半期)によると、加害者の32.2%は性別・年齢・職業などを偽っていたことが分かっている。

ネットではうそが簡単につけることは子どもに教える必要がある。ネットで知り合った人と直接会わないこと、相手に個人情報等を渡してはいけないことも必ず教えておくべきだろう。

※写真と本文は関係ありません