説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『低電力モードのまま使い続けたいのですが……』という質問に答えます。

***

iOS 9の新機能「低電力モード」は、操作の快適性よりバッテリーのもちを重視した動作モードです。オンにすると多少速度が低下して一部機能に制限を受けますが、消費電力が減少するぶんバッテリーが長もちします。バッテリー残量が乏しいときにモードを切り替えることはもちろん、帰宅が遅くなりそうな日に朝の満充電時から有効にしておく、といった使い方も可能です。

しかし、低電力モードはつねにオンにしておくことができません。バッテリーの残量に関係なくオン/オフできますが、充電すると残量80%に到達した時点で自動オフされてしまうからです。快適性/利便性を犠牲にしてでもバッテリーをもたせたい、そんな緊急時に備えるための動作モードという位置付けであり、変更はできません。

どうしても低電力モードで使い続けたい、という場合は「80%未満充電」を心がけましょう。バッテリー残量が80%に到達すると自動オフされるという仕様を逆手にとり、充電するときは80%を超えないようにするのです。バッテリー容量や寿命(リチウムイオン電池は充放電を繰り返すと少しづつ劣化します)にもよりますが、毎回時間を決めて継ぎ足し充電するよう心がければ、自動オフされることなく使い続けることは可能です。78%、79%あたりで止めることが理想といえるでしょうか。

うっかり80%を超えてしまい低電力モードがオフになってしまった場合は、『設定』→「バッテリー」の順に画面を開いて「低電力モード」スイッチを再びオンにするしかありません。この作業がどうにも面倒だという場合には、Siriに「低電力モード」とだけ話しかけましょう。画面にスイッチが現れるはずです。

低電力モードはバッテリー残量が80%を超えると自動オフされてしまうため、それ未満で継ぎ足し充電しましょう