説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneは"うつ伏せ状態"のほうが省エネ、ってホント?』という質問に答えます。

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本当です。iPhoneを置くときには、画面を下向きにする"うつ伏せ状態"のほうが消費電力は少なくなります。それは、iOS 9で導入された通称「フェイスダウンモード」によるものです。iPhoneに内蔵のセンサーが向きを判定し、下向きとわかった場合はムダにディスプレイを点灯させないために消費電力が減るのです。iPhoneを机に置くとき、上向きでなく下向きにするよう心がけるだけで、わずかとはいえバッテリーが長もちします。

フェイスダウンモードは、iPhone 6s/6s Plusと6/6 Plus、5sの5モデルでサポートされます。すべてのiPhoneが対応するわけではありませんが、iOS 9の動作対象機種で除外されるiPhoneはiPhone 4sとiPhone 5のみですから、大半のiPhoneで有効だと言っていいでしょう。

その動作ですが、ディスプレイが点灯しないだけであとは同じです。メールが到着すれば通知音が鳴り、バイブレーションによる振動もありますが、ディスプレイは消灯されたままです。低電力モードではないとき、ガラステーブルのような透過物の上にiPhoneを置いて通知が届く瞬間を見れば、通知音とバイブレーションはあるけれどディスプレイは暗いまま、という状態を確認できることでしょう。

なお、フェイスダウンモードが動作するのは画面を下向きにしているときだけです。斜めに立てかけている、ポケットに差し込んでいるなど水平ではないときには動作しません。つねに有効なため、通知の到着をディスプレイの点灯で知るようにしている場合は置きかたに注意しましょう。

iPhoneを"うつ伏せ状態"にすると、フェイスダウンモードの働きにより通知到着時にディスプレイが点灯しないため、省エネになります