台湾に拠点を置くNASベンダーのQNAPは、11月20日に都内で説明会を開き、日本法人となるQNAP株式会社(以下便宜上、QNAPジャパンと表記)の設立と、新製品(3ラインナップ)を紹介した。

当日展示された新製品。TAS-268は同社のNAS OS「QTS」に加えて、Androidを搭載。写真はデュアルドライブモデルだが、シングルドライブモデルのTAS-168も発売される

Thunderbolt 2.0接続でDAS/NASハイブリッド製品のTVS-871T。拡張ユニットTX-500P/TX-800Pも用意され、最大56台のHDDを管理できる

企業向けラックマウント製品の最上位となるEC-x80-SASシリーズは、2U/3U/4Uの4製品を投入。拡張エンクロージャーのREXP-1620U/1220Uも用意される

台湾QNAP社CEOのTeddy Kuo氏

説明会の第一部には、台湾QNAP社のスピーカーが登場。冒頭ではQNAP CEOのTeddy Kuo氏があいさつし、2004年に設立したQNAPは現在第4世代の製品を出荷していることと、親会社のIEIが工業用PCを作っていることもあり、信頼性には自信があること、そしてオープンプラットフォームや仮想環境への対応が進みつつあることを紹介。

続いてはSales DirectorのGeorge Chen氏が登壇。日本法人となるQNAPジャパンを10月21日付けで発足し、Chen氏が社長を務める。

日本法人の設立に伴い、展示会やイベントを通じてエンドユーザーへのQNAP製品を浸透させるとともに、パートナー向けのセミナーで導入支援を行うこと、そして日本向けテクニカルサポートの強化を重点施策として挙げた。これによって、QNAPが強いSMB市場において国内トップシェアを目指すという。

台湾QNAP社Sales DirectorのGeorge Chen氏、日本法人の代表も兼任

QNAP社の拠点。アジアはこれで7拠点体制となる

2012年比でほぼ2倍の販売台数となり、出荷全体の5%を占めるようになった

日本市場ではコンシューマー・SMBでの評価が高いが、今後はコストパフォーマンスと機能性でエンタープライズ領域へも進出を図る

今回、コンシューマー・SMB向けにはAndroidアプリが動くTAS-168/268と、Thunderbolt 2でDASとしても利用できるTVS-871Tをリリース

日本法人としては各種の製品告知と営業支援、そしてサポートの強化が施策の柱

最後にProduct ManagerのDavid Tsao氏がQNAP NAS OS「QTS」の最新版である4.2の強化ポイントに関して説明。データプロテクション、パフォーマンス向上、管理、仮想化を柱に9つの強化点を説明していた。

台湾QNAP社Product Management Dept. Product ManagerのDavid Tsao氏

QNAPの語源を説明

スナップショット機能は同一価格帯の製品と比較すると大幅に強化されている

履歴管理も複数世代に対応

ちょっと面白い機能としてGmailのローカルバックアップにも対応した

複数デバイスでの同期管理は1ユーザーで2倍、24ユーザーなら20倍と、大幅に性能を引き上げた

エンタープライズ向けの自動階層機能では、よくアクセスするデータをSSDへ自動的に割り当てることが可能。逆にあまりアクセスしないデータを遅いHDDへ割り当てる

複数のQNAP NASを保有している場合でも集中管理できるようになった

NAS内のファイルを検索するQsirch。プレビューにも対応

仮想化も仮想マシンだけでなくコンテナ技術のLXCとDockerにも対応