説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『どんなアプリでもクルマの運転中に選曲や音量調整できますか?』という質問に答えます。

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カーナビなど車載機器と接続したiPhoneの音楽再生アプリを運転しながら操作できるか、という意味でしたら「接続方法次第」となります。いろいろな接続パターンがありますが、AUX接続(iPhoneのイヤホン端子から出力)とBluetooth接続の2つに絞って説明してみましょう。

AUX接続の場合、iPhoneから車載機器へと伝送できるのは基本的に音声のみです。iPhoneのイヤホン端子から出る音(イヤホンで聴くことができる音)であればいいため、どのようなアプリでも使用できますが、iPhoneを直接操作しないかぎり選曲や音量調整はできません。

Bluetooth接続の場合、車載機器側がBluetooth(A2DP)に対応していなければなりませんが、音声以外の信号も扱えるため選曲や音量調整も可能です。Bluetoothには「AVRCP」というリモートコントロール用のプロファイル(機器間の通信仕様)があり、対応していれば車載機器側からiPhoneの選曲や音量調整も可能です。

車載システムとカーステレオが統合されている車種の場合、ハンドル付近に用意されたボタンでBluetooth接続されたiPhoneを遠隔操作できることがあります。ハンドル付近のボタンがBluetooth/AVRCP対応のリモコンとして機能するというわけです。サードパーティー製を含め、どの音楽再生アプリでもこの方法は有効です。

利用しているiPhoneが6s/6s Plusであれば、また事情は変わってきます。この2機種は「ヘイ、シリ」と呼びかければ命令を伝えることができますから、運転中でも口頭で選曲できます。ただし、現在のところSiriと連携する機能はサードパーティーに開放されていないため、この方法で選曲できるのは『ミュージック』に限定されます。

サードパーティー製アプリはSiriを利用した曲操作に対応しないため、運転中は『ミュージック』のほうが安全です