【レポート】

ただの頭痛と放置すると死に至る危険も - 「二次性頭痛」を専門医が解説

栗田智久  [2015/11/17]

くも膜下出血の頭部CT写真。中心部から放射状に広がっている白い箇所が出血部分だ(写真は高島平中央総合病院提供)

多くの人が、これまでに幾度となく頭痛を経験してきたことだろう。私たちがなる頭痛の大多数は、放置しておいても命に別状はない。だが、中にはごくまれに死に直結する頭痛もある。

今回は高島平中央総合病院の福島崇夫医師に、生死に関わる頭痛とその見分け方などについて伺った。

一次性頭痛と二次性頭痛の違い

意外と知らない人も多いかもしれないが、頭痛はその原因となる病気があるか否かで「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分類することができる。

この2つの違いを代表症例と共にまとめたので参考にしてほしい。

一次性頭痛

頭痛の原因となる病気がない頭痛を指す。代表例は片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛。日常生活のQOL(生活の質)を低下させることはあっても、生命を脅かすようなケースに発展することはほぼない。

二次性頭痛

特定の疾病がトリガー(引き金)となって引き起こされる頭痛。トリガーの代表例はくも膜下出血や脳出血、髄膜炎、脳腫瘍、緑内障、側頭動脈炎など。非常に危険な頭痛で、場合によっては死に至るケースもある。

この二次性頭痛が、いわゆる「死につながる頭痛」だ。

「くも膜下出血や脳腫瘍などが頭痛の原因になることがあります。くも膜下出血の原因の多くは脳動脈瘤(りゅう)の破裂ですが、破れる前に動脈瘤が膨らんで頭痛や複視(1個の物が2個に見えること)が出現することがあります。これはくも膜下出血の警告症状で大変危険なサインです。また下垂体卒中といって、下垂体という脳の下部のホルモンを出すところに腫瘍ができ、そこから出血して頭痛になるケースもあります」。

死につながる頭痛の見分け方

二次性頭痛にはいくつか特徴がある。その一つが稲妻のように痛みが頭を撃ち抜く「雷鳴頭痛」だ。

「くも膜下出血などの原因疾病がある頭痛は、いずれもまるで雷が落ちたかのように痛烈な痛みが突然やってきます。定義上は『1分以内に痛みのピークを迎えて、その痛みが5分以上続く』です」。

そのほかにも一次性頭痛と二次性頭痛を見分けるポイントをまとめたので、参考にしてほしい。

■痛みが突然襲ってきた

■経験したことがない痛み

■痛みの頻度・程度が悪化している

■「ろれつが回らない」「半身にしびれがある」などの神経症状が出ている

■50歳以降で突然頭痛がちになった

■発熱や体の炎症がある

これらの症状に該当する場合は二次性頭痛の可能性もあるため、場合によっては医療機関を受診するようにした方がよいだろう。

二次性頭痛の予防策

二次性頭痛の最大の予防策は、くも膜下出血や脳出血にならないための生活を送ることと言える。

「くも膜下出血に対しては、高血圧に気をつけていただきながら、過度の飲酒や喫煙を控えてもらいたいですね。脳出血も、やはり血圧と過度の飲酒に注意してほしいです。また、高齢者の頭痛には緑内障の可能性もあり、放置しておくと失明にもつながりますから、気に留めておいてください」。

命を落とす可能性がある二次性頭痛には、日ごろから十分に注意を払っておいてもらいたい。

記事監修: 福島崇夫(ふくしま たかお)

日本大学医学部・同大学院卒業、医学博士。日本脳神経外科学会専門医、日本癌治療学会認定医、日本脳卒中学会専門医、日本頭痛学会専門医、日本神経内視鏡学会技術認定医。大学卒業後、日本大学医学部附属板橋病院、社会保険横浜中央病院や厚生連相模原協同病院などに勤務。2014年より高島平中央総合病院の脳神経外科部長を務める。
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