料金プランには歴史がある

タスクフォースでは1GBから選べるプランなども議論されているが、これに対して田中社長は「再来週、タスクフォースのヒアリングがある。議論の行方を見守りたい。我々には、利用者に最適なプランをつくってきた歴史がある。スーパーカケホも出した。しかしまだまだ足らないのかな、という認識もある。今日、ここで申し上げることはそのくらい」と回答。

KDDIの提供するモバイル料金プラン。ニーズに合わせた料金プランを展開する

決算発表会の直後には「料金プランも小刻みにやってきたつもりだが、これ以上細かくしたら、例えばデータ容量を100MBごとにしたら、従量課金プランそのものになってしまう」とボヤいている。

国内の料金、社長は高いと思う?

記者から「田中社長は、現在の携帯電話の利用料金を安いと思うか、高いと思うか」と問われると、「グローバルで考えれば、利用料金の水準は先進国の中では中くらい。ただ日本国内のネットワークは世界で1~2番目に良い。その意味では、料金が高いということはない」と回答。「携帯電話の使い方は人それぞれ。課題はあるが、一概に高いとは思っていない」と続けた。

また「国が主導していることを、どう思うか」と聞かれると「我々自身が、お客さんの方を向いて、解決していかないといけない問題。現状は足らないところがある、ということ。真摯にご意見を聞いていく」と答えた。

契約更新月について

携帯電話の契約更新月を過ぎると、自動的に契約が更新されてしまう現在のシステムについては「解約を希望の方には、メールで伝えるなどの仕組みを導入したい」と回答。2年契約の契約更新月を、現行の1カ月から2カ月に延ばすなどの施策も考えているという。

総務省から「長期利用者には通信料金を還元した方が良い」という指摘があった件については、「色々な還元の仕方があると思っている。それらを踏まえて検討していきたい」と田中社長。ちなみに決算説明会では、長期利用者のデータ容量を増量する「長期優待データギフト」などの施策を紹介した。誰もが不公平を感じないプランになるよう、KDDIでは今後とも料金プランを工夫していく構えだ。

長期利用者のデータ容量を増量する「長期優待データギフト」。対象者は3カ月ごとにデータ容量が増量される