デザイン一新&Retinaブームを巻き起こしたiPhone 4

iPhone 4

2010年6月に登場した「iPhone 4」は、それまでとはうってかわって直線的なデザインを取り入れた。このデザインは、のちのiPhone 5sまで継承された。

最大の特徴は、画面解像度が縦横2倍ずつになり、326dpiの「Retinaディスプレイ」を搭載したこと。現在まで続く高解像度ブームの発端となった。また、前面に「FaceTimeカメラ」を搭載したり、CPUを自社開発の「Apple A」シリーズにしたのもこの機種からだ(iPhone 4は「Apple A4」)。米国ではCDMA版も登場し、AT&Tの独占体制が崩れた。

正式発表前に社員がバーに試作機を置き忘れて騒ぎになったり、ホワイトモデルの発売が半年以上遅れたり、アンテナを兼ねるサイドフレームを掴むと電波を掴みにくくなると批判されてバンパーケースを希望者に配布する羽目になったりと、何かとトラブルが多かった機種でもある。

今も最新OSが動くiPhone 4S

iPhone 4S

発表翌日にスティーブ・ジョブズが逝去し、彼が監修した最後のiPhoneと言われるのが「iPhone 4S」。基本デザインはiPhone 4と変わらないが、デュアルコアのApple A5を搭載したほか、音声認識アシスタント「Siri」が使えるようになったのもこの機種から。発表サイクルが秋になったのもここからだ。フルHDでの動画撮影もサポートした。

日本ではauがこのモデルからCDMAモデルを取り扱うことになり、ソフトバンクの独占体制が崩れた。以来、ドコモが参入するまで、両社はMNPでドコモの顧客を奪い合うことになる。