10月7日から10日まで開催された「CEATEC JAPAN 2015」。本稿では、数ある展示の中でも、未来感漂う興味深いプロダクト、スマート家電に注目してみた。スマート家電とは、スマートフォンから遠隔操作などができる「つながる家電」だ。

スマートフォンがテレビ画面とつながる

まず紹介したいのが富士通ブースだ。富士通は「ユーザーがデバイスに合わせるのではなく、デバイスがユーザーごとの使いやすいスタイルを認識して、ふさわしい形で機能を提供する技術」の開発に努めている。

今回、ブースで見かけた「FlowSign(フローサイン)」もその思想に沿う技術といえる。FlowSignは、ユーザーが目で見ているモノに関連する情報を、スマートフォンでいかに手軽に得られるようにするか考えた仕組み。現在、映像に対応した「FlowSign Video」と、照明に対応した「FlowSign Light」を開発中だ。

【左】映像に人間の目では見えない情報を埋め込み、スマートフォンのカメラをかざすと映像にひもづいたWebサイトがスマートフォン上に表示される。【右】スマートフォンが光を検出できる場所に目に見えない情報を埋め込むことで、その情報を必要とする人だけが手軽に入手できる仕組みが構築できる

FlowSign Videoは、スマートフォンのみ検知できるQRコードのようなものが映像に埋め込まれていると考えるとイメージしやすい。テレビ画面に映し出す映像に、人間の目では見えない波長の光で情報を埋め込んでおき、専用アプリを起動させてスマートフォンのカメラをかざすと、映像にひもづいたWebサイトがスマートフォン上に表示される。テレビ画面だけでなく、プロジェクター画面やデジタルサイネージ、店舗の大型ビジョンなどでも利用できる。メリットは、画面の一部にURLを表示して画面が見づらくならない、ユーザーにURLを入力させなくて済むといったものだ。

現在、ジャパネットたかたが通販番組「ジャパネットチャンネルDX」でテスト的にFlowSign Videoを運用している。視聴者がジャパネットチャンネルDXをテレビで閲覧しながら、スマートフォンの専用アプリをたちあげて、画面にスマートフォンのカメラを向けると放送されている商品の紹介サイトにジャンプするというものだ。

FlowSign Lightは、LEDなどで照らされた場所にスマートフォンをかざすと、同じように特定のウェブサイトが表示される仕組み。店頭で看板を読み込むと割引クーポンが配信されるといった工夫は、来店客に喜ばれそうだ。

靴もウェアラブルデバイス化

富士通のブースには、もう1つ気になった製品があった。靴底にさまざまなセンサーを組み込んだ「センサーシューズ」だ。温度・湿度・気圧センサーといった外部環境を調べるセンサーや、加速度、ジャイロ、コンパスといった人の動き・位置を測るセンサー、さらには足の動きや力の入り具合、靴底の曲がり方を測定する圧力センサーや曲がり具合センサーを搭載。これらによって集めたデータをBluetoothでスマートフォンに転送し、健康管理やスポーツなどに役立てる。

【左】加速度、ジャイロ、コンパス、温度、湿度、気圧、圧力、曲がり具合などの多様なセンサーを搭載するセンサーシューズ。【右】靴をウェアラブルデバイスにすることで、特別な意識なしで健康情報や位置情報などさまざまなデータを取得、解析する

多くのユーザーが意識することなく、どこにでも履いていくシューズ。しかも、脚は"第二の心臓"といわれるほど、血液の循環に重要な役目を担っている。その脚の状態を最も効率良く、正確に監視できるのがシューズというのは当たり前のことに思える。説明員によれば、今回は参考出品で実用化のメドは立っていないが、シューズメーカーと提携するなどして実現する可能性もあるそうだ。