洗濯物の折り畳みを自動化

seven dreamers laboratoriesは、全自動洗濯物折り畳み機「laundroid」(ランドロイド)を世界で初めて実用化、ブースで試作機のデモを披露していた。乾燥が終わった洗濯物を投入すると、衣類の種類を認識して折り畳み、収納まで自動で行うという。2016年度中に先行予約販売が開始される見込み。

ブースのデモはいつも大混雑。折り畳みの自動化は人類の夢だ(大げさ)

光っている部分がlaundroid。大きさは冷蔵庫程度になるそうだ

これまで、洗濯と乾燥までは自動化できていたが、その後の折り畳みは自分でやるしかなかった。そこで、同社は2005年から開発を開始。同社によれば、折り畳み作業に要する時間は人生で約9,000時間、約375日にもなるということで、これを自動化することで、自由な時間を手に入れられるとアピールする。

2017年に発売する第1弾モデルは折り畳み専用機となるが、2019年には、洗濯から折り畳みまで全て行えるオールインワンモデルを投入、洗濯を完全に自動化する。さらに2020年には家に一体化、各部屋のクローゼットに自動で収納することも目指す。製品化に向け、パナソニックと大和ハウス工業と協業、共同開発を開始したそうだ。

第1弾モデルのイメージ。これは折り畳みの専用機となる

2020年には家と一体化するという。さらに便利になる

デモでは、Tシャツの投入から取り出しまで4分半ほどかかっていたが、実際には物により、5~10分ほどになるという。第1弾モデルは40枚、4.5kgの洗濯物を投入可能で、終了まで3~6時間ほどかかるため、夜に開始して朝には終わるような使用イメージのようだ。

実際のデモの様子。まずはTシャツを1枚投入

認識を開始。内部の様子はモザイクで見えない(右)

Tシャツと認識してから、折り畳みを開始

出てきた洗濯物。筆者より上手に畳んでいる

laundroidのデモ

注目のホビー向けロボットキット

タカラトミーから11月上旬発売予定というロボットキット「MECCANOID」(メカノイド)も出展されていた。なんといっても、税別5万円という低価格で、身長122cmの大きなロボットを作ることができるのが特徴。さすがに2足歩行ではないものの、音声認識やモーションキャプチャーなど、機能はなかなか本格的だ。

「MECCANOID」シリーズ。左が「G15KS」で右が「G15」

音声認識のほか、スマホアプリからの操作も可能

MECCANOIDの動作デモ

台湾発の新型ホビーロボット

XYZプリンティングジャパンのブースでは、現在開発中の2足歩行ロボットが展示されていた。今年のCOMPUTEXで披露されたプロトタイプではROBOTIS製のサーボモーターが入っていたが、CEATECで展示されていたものには自社開発のサーボモーターが使われていた。発売時期は未定で、米国か台湾で先行販売する予定だという。

18自由度の本格的な2足歩行ロボットだ。スピーカーも内蔵

サーボには「A1-16」という型番が見えるが、スペックは不明

動作デモ(腕立て伏せ)

スケルトニクスの次世代機は?

スケルトニクスは情報処理推進機構(IPA)のブースにて、最新世代の外骨格ロボットスーツ「スケルトニクス・アライブ」を展示していた。今までのスケルトニクスシリーズは全て人力で動かしていたが、同社は現在、動力付きの次世代機を開発中。年内の完成を目指しており、来年度の発表を予定しているとのこと。アクチュエータが何になるかは明らかにされていないが、重量は現在の10倍の400kgくらいになるそうだ。

「スケルトニクス・アライブ」。ドバイに売れたことでも話題となった

仮想空間でのロボットコンテスト

CEATECの会場内で、「ジャパンバーチャルロボティクスチャレンジ」(JVRC)が開催されている。これは災害対応ロボットによる競技会で、実機は使わず、全て計算機上だけで実施するのが特徴。「DARPA Robotics Challenge」(DRC)の日本版、シミュレーション版と言えるだろう。この競技については後日、別途レポート記事でお伝えする予定だ。

4チームが同時に競技を行い、画面で様子を見ることができる

会場では、DRCに出場した日本のロボット2体も展示されていた