【レビュー】

「Radeon R9 Nano」を試す - "コンパクトなハイエンドカード"の実力を探る

1 カード長は驚きの短さ

 
  • <<
  • <

1/15

既報の通り、AMDはRadeon R9 Nanoの詳細を8月末に公開、を9月7日の週に発売予定とアナウンスした。そのRadeon R9 Nanoを評価する機会に恵まれたので、その性能レポートをお届けしたい。

今回のレビュー機材紹介

先の記事の中でRadeon R9 Nanoの特徴などについては、すでに報じられている通りなので、特に追加すべき情報はない。早速、今回の機材について紹介したい。Radeon R9 Nanoは、実際の製品は写真でみるよりもさらに凝縮感が強く、特にその全長の短さにはかなり驚きがある(Photo01~04)。重量は610gでそう重くはないのだが、なにしろ体積が小さいから相対的にずっしり感じる。

Photo01:バックパネル側はRadeon R9 Fury/Fury Xと全く同じ

Photo02:補助電源は8pin×1。TBP(Typical Board Power)が175Wなので、流石に6pin×1では足りない事になる

Photo03:このアングルだとその短さというか寸詰まり感が伝わるだろうか?ちなみに寸法は152mm×97mm×35mm(何れも実測値:ブラケット部とPCIeコネクタ部を除く)である

Photo04:こちらは裏面。Fijiチップの裏面側に配置された猛烈な量のバイパスコンデンサに圧倒される。ただ、あとは本当にVRMくらいしかなさそうな基板である

ちなみに今回はレビューの期間が短い上、筆者の後にまだほかのメディアで評価を予定しているために分解は避けたのだが、AMDより分解写真が提供されている(Photo05~Photo11)。

Photo05:基板、ヒートシンクガード、ヒートシンク、外装の4層構造

Photo06:基板+ヒートシンクガードの構造。この状態だと本当にGPUとVRMしか見えない

Photo07:ヒートシンクガードを抜くとこんな感じだが、やはり基板のシンプルさに圧倒される。メモリをチップに積層すると、ここまで基板が簡単になるという実例かもしれない

Photo08:裏面の構造。リテンションの下にもバイパスコンデンサがみっちり詰まっているのが判る

Photo09:これはヒートシンク+ヒートシンクガードを下から眺めた形

Photo10:基板にヒートシンクガード+ヒートシンクを装着した状態。基板面積をギリギリ目一杯使っているのが判る

Photo11:ヒートシンクは、チップと接する部分+ヒートパイプを銅、フィンそのものはアルミとして重量を抑えつつ効率を確保している構造

GPU-Zでの結果はこんな感じ(Photo12)で、これだけ見ているとR9 Fury Xと見分けがつかない。

Photo12:GPUの動作周波数は最大1000MHzとされているが、実際にどの程度かはここからではわからないので、これは確認の必要があるだろう。参考までに右にR9 Fury Xの結果を掲載する

さてそのR9 Nanoと何を比較するかであるが、AMD自身がR9 NanoをGeForce GTX 970の競合製品と位置付けているので、そのGeForce GTX 970を用意することにした。今回はASUSよりGTX970-DCMOC-4GD5を借用し、これと比較してみることにした(Photo13~16)。

Photo13:GeForce GTX 970搭載製品としてはかなり小さめに収まっている。バックパネルはDVI×2、HDMI×1、DP×1の構成

Photo14:実は補助電源はこちらも8pin×1。消費電力は最大225Wとされ、実質的にはRadeon R9 Nanoとそう違いはないかもしれない

Photo15:寸詰まり感はこちらも強いが、ファンの位置がNanoよりも相対的に後ろよりの分、やや長さがある。寸法はやはり実測値で168mm×108mm×40mm(ブラケット部とPCIeコネクタ部を除く)

Photo16:裏面はご覧のようにカバーに覆われており、これもあって重量は648gとRadeon R9 Nanoよりやや重くなっている

ちなみにGTX970-DCMOC-4GD5はOverclock Modelであり、GeForce GTX 970の定格(Base 1050MHz/Boost 1178MHz、Memory 1750MHz)から微妙にクロックアップされている(Photo17)が、これは大きな問題ではないだろう。

Photo17:Baseが1050MHz→1089MHz、Boostは1178MHz→1228MHz、Memoryが1750MHz→1753MHzとなっている。さすがにMemoryは既に7Gbpsに達していることもあり、あまりOverclockの余地は無かった模様

ちなみに2つの製品を比較してみると、長さは明確に差があり(Photo18)、また高さも結構大きく違っている(Photo19)のが分かる。R9 Nanoの凝縮感はこうして比べてみると余計に顕著ともいえる。

Photo18:厚みに関しても、GTX970-DCMOC-4GD5の方はバックパネルがある分5mmほど厚くなっている

Photo19:言うまでもなく上がRadeon R9 Nano。GTX970-DCMOC-4GD5はやや斜めにすることで、見かけ上そんなに高さがないように見せかける工夫が凝らされているのが判る

テスト環境は以下の表に示す通りだ。前回のRadeon R9 Fury/Fury Xのレビューや、SkylakeのレビューはWindows 7で行ったが、今回からテスト環境をWindows 10に切り替えている。

■今回のテスト環境
CPU Intel Core i7-6700K
M/B ASUS Z170-DELUXE
BIOS Version 0502
Memory DDR4-2133 CL15 8GB
(Crucial CT8G4DFD8213×2)
Video ASUS GTX970-DCMOC-4GD5 AMD R9 Nano Reference
GPUドライバ GeForce Driver 355.82 WHQL Catalyst 15.8 Beta
Storage Intel SSD520 128GB(System) + HGST HDP725050GLA360 500GB(Data)
OS Windows 10 Pro 64bit 日本語版+SP1

ちなみにRadeon R9 Nanoのディスプレイドライバだが、後追いでAMDよりCatalyst 15.201.1102BR WHQL(Catalyst 15.9相当?)が提供されたものの、今回テストには間に合わなかったので、AMDのサイトより入手したCatalyst 15.8 Betaでテストを行った事を付記しておく。ちなみにグラフ中の表記は

  • GTX970 : ASUS GTX970-DCMOC-4GD5
  • R9 Nano : Radeon R9 Nano Reference

としている。

テスト手順は、以前に行ったGeForce GTX 980 Tiのレビューと基本的には同じなので、今回新規に追加したものだけ紹介し、あとはこちらに順ずるものとして説明は省く。ちなみにテストに利用した解像度は、時間の関係でSD(1280×720pixel)、Full HD(1920×1080pixel)、4K(3840×2160pixel)の3パターンとさせていただいた。

  • <<
  • <

1/15

インデックス

目次
(1) カード長は驚きの短さ
(2) ベンチマーク結果「3DMark」
(3) ベンチマーク結果「UNiGiNE Valley 1.0」
(4) ベンチマーク結果「Ashes of the Singularity」
(5) ベンチマーク結果「BioShock Infinite」
(6) ベンチマーク結果「DIRT Rally」
(7) ベンチマーク結果「F1 2015」
(8) ベンチマーク結果「Grand Theft Auto V」
(9) ベンチマーク結果「Hitman Absolution」
(10) ベンチマーク結果「Metro redux」
(11) ベンチマーク結果「Thief」
(12) ベンチマーク結果「Sandra 2015 SP3」
(13) ベンチマーク結果「Basemark CL v1.1」
(14) ベンチマーク結果「消費電力 & 動作周波数」
(15) まとめと考察

もっと見る

関連キーワード

人気記事

一覧

新着記事

日本IBM、オールフラッシュ・ストレージ「IBM Storwize」の新製品発表
[15:12 8/25] 企業IT
ドコモショップが保険選びをサポート「ドコモでほけん相談」
[15:12 8/25] スマホとデジタル家電
たぶん そのぶん ふたりぶん 第47回 しからない宣言
[15:00 8/25] ライフスタイル
これぞ"日本版アベンジャーズ"! 宇宙刑事ギャバンとデカレンジャーが巨悪に挑む
[14:54 8/25] ホビー
河口湖を眺めながら「鹿しゃぶ」を楽しむプランが登場 - 星のや富士
[14:48 8/25] ヘルスケア