東京・吉祥寺の「吉祥寺サンロード」と言えば、都民が好きな商店街のひとつとして名があがるほど有名な商店街だろう。しかし、吉祥寺にはサンロード以外にも、JR/京王「吉祥寺駅」から徒歩約10分のところにある吉祥寺八幡宮から、成蹊学園前まで続く五日市街道沿いの商店街「五日市通り親交会」もある。

商店街「五日市通り親交会」にはオシャレで心落ち着く店がいっぱい(写真はcafe&ギャラリー「PARADA」)

全長およそ800mの五日市通り親交会は、昔ながらの店舗が点在するどこか懐かしさを感じさせる通り。この五日市通り親交会は2013年に誕生50周年を迎えた。それを記念して作られた記念ソング「My Sweet Home Town 親交会」は商店街の日常と魅力を伝える内容になっている。そこで今回、記念ソングにも登場する五日市通り親交会のオススメ店をめぐってみよう。

地元主婦に人気のコロッケ

まずは食べ歩きにぴったりなものを。「白川牛肉店」の「コロッケ」(90円)は毎日、寸胴鍋でジャガイモをふかすところから作っており、一日数百個は売れるという人気商品だ。そして、地元の主婦の絶大な支持を集めているのが「ヒレ1口カツ」(110円)。ともに「昔ながらの味を大切にしている」というだけあって、何だか懐かしい味である。

肉という看板が目印の「白川牛肉店」ではその都度、「コロッケ」(90円)などを揚げている

●information
白川牛肉店
住所: 東京都武蔵野市吉祥寺北町1-25-2
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 火曜日

フランス菓子店のお得すぎるモーニング

最近、地元で評判なのが、フランス菓子店「patisserie A.K Labo 」の「モーニングセット」。スコーンやパンなど4種類のベイクから1種類を選び、それにカイエ・ド・ブルビかヨーグルト、季節のフルーツ、さらにお菓子までついて600円~なのである。「フランス菓子屋さんがやっているモーニング」と聞くとしっかりとした値段を想像してしまうが、ここはなんとも良心的なのだ。

フランス菓子店「patisserie A.K Labo 」はオシャレな街・吉祥寺のイメージそのまま

カイエ・ド・ブルビとは聞きなれない名前だが、フランス・バスク地方のフレッシュチーズのこと。ヨーグルトよりもさっぱりした味でプルプルとした食感は、多くの人にとって未体験なはず。ぜひお試しあれ!

お得な「モーニングセット」(600円~)はぜひ!

●information
patisserie A.K Labo
住所: 東京都武蔵野市中町3-28-11
営業時間: 10:00~19:00(モーニングは8:30~L.O.10:45)
定休日: 水曜日、第1・第3木曜日

静寂な空間にホッとするcafe&ギャラリー

アートとともに小休止ができるのが、兄妹が経営するcafe&ギャラリー「PARADA」。ふたりのお父さんは版画家で、生活の中にアートがあることが自然な環境で育ったそう。「画廊よりは敷居が低いカフェという場だったら、もっとたくさんの人が気軽にアートと出会うキッカケになるのでは? 」と、語るのは兄の中林隆さん。

cafe&ギャラリー「PARADA」のギャラリーは無料で楽しめる

フードメニューはふたりが大好きなものを提供。見た目にもこだわった「ドライカレー」(1,000円)は、ひき肉と野菜をじっくり煮込んだ逸品だ。ランチタイムはドリンクとデザートのセットで、980円。妹の中林亜実さんが手作りする「本日のケーキ」は、530円(コーヒーor紅茶とセットで830円)。どんなケーキが出てくるかは当日のお楽しみ!

じっくり煮込まれた「ドライカレー」(1,000円)

●information
Cafe&Galerla PARADA
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町4-25-7
営業時間:11:30~22:00(日曜日は~20:00)
定休日:月曜日・第1日曜日(変更あり)

"アットホーム"な言葉がぴったりなイタリアン

最後に紹介するのは、「ご飯をサクッと食べて帰るというよりは、ゆっくりとくつろいでいってほしい」と店長の宮本琢也さんも呼びかけるイタリアン「subLime 吉祥寺北町店」。地元民の憩いの場であり、「僕自身、田舎で育ってお店に入ったら声を掛けてもらうのが当たり前だった。だから、何かしらお客さまにも声を掛けちゃいます」と、一見さんにも優しい店になっている。

イタリアン「subLime 吉祥寺北町店」は気さくな宮本琢也店主もまた魅力のひとつ

もちろんフードメニューも充実! 一番人気は「牛100%のハンバーグセット」(1,500円)、リーズナブルなメニューながらおなかをガッツリ満たしてくれるのが「マルゲリータ」(1,000円)だ。常連さんも一見さんも、おなかも心も満たされること請け合いである。

「マルゲリータ」(1,000円)はなんとも愛らしい

●information subLime 吉祥寺北町店
住所: 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-4-2
営業時間: 11:00~23:00(金・土曜日は~25:00)
定休日:なし(元旦~1月3日まで休み)

筆者は実際に吉祥寺に住んでいるのだが、吉祥寺は「住みたい街No.1」なだけではなく、「住み続けたい街No.1」でもあるように感じている。その理由を考えてみると、やっぱり「昔ながらの人のつながり、人の優しさ」が感じられる街だからだ。

吉祥寺がさらに華やかになる「吉祥寺秋祭り」。2015年は9月12日~13日に開催される

そして、吉祥寺の秋には五日市通り親交会の通りでも「吉祥寺秋祭り」(9月12日~13日)が開催される。秋祭りの見どころは、何といっても各町会(商店街)自慢の神輿! 両日ともに15時頃から吉祥寺駅前に神輿が集合する(2015年度は12日は6基、13日は11基)。各神輿がステージに向かって行うパフォーマンスは圧巻だ。商店街をのんびり歩きながら、祭りのにぎわいを肌で感じてみるのも良さそうだ。

※記事中の価格・情報は2015年8月取材時のもの。価格は税込

筆者プロフィール: 楢戸 ひかる(ならと ひかる)

1969年生まれ 大手商社勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。生活に役立つ情報を「主婦er」にて更新中。また、長期投資を始めた日々の記録をメルマガ「主婦が始める長期投資」で配信中。メルマガ申込みは「主婦er」より。