【インタビュー】

AKB48・向井地美音、『アンフェア』娘役と共に歩んだ10年…活動休止、子役のジレンマ、アイドル再デビューの軌跡語る

1 母役・篠原涼子の"無変化"に感動

 
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2006年から続く人気シリーズ『アンフェア』が、9月5日に公開される『劇場版 アンフェア the end』でフィナーレを迎える。今後、篠原涼子演じる雪平夏見に会えなくなると同時に、ひとりの少女の"成長記録"もこれで最後となる。向井地美音が雪平の娘・美央役に抜てきされた当時は7歳。一時は芸能界から退きながらも、2013年にはAKB48メンバーとして再び芸能界に返り咲いた。彼女にとっての『アンフェア』とは? そして、なぜアイドルとしての復帰を選んだのか? 篠原の素顔、共演者との思い出、子役デビューのきっかけと活動休止の真相、子役の記憶力とジレンマ、家族の支え……"成長記録"の締めくくりにその足跡をたどる。

『アンフェア』シリーズで雪平の娘・美央役を演じた向井地美音 撮影:大塚素久(SYASYA)

――ついに『アンフェア』が終わってしまいますね。

そうですね。10年続くシリーズはなかなかないので、終わってしまうことは寂しくもありますが、そこまで続いたことは出演者の一人としてうれしいです。今までいろいろな作品に出させていただきましたが、やっぱり一番反響が大きいのは『アンフェア』でした。周りの人にも「アンフェアの子だよね」と話し掛けていただくことも多かったので、見てくださっていることを実感していました。

――ドラマから出演されていますが、最終章となる今回はAKB48のメンバーとしては初出演となります。これまでと心境は違いましたか。

はい。今までとは違いました。子役時代に出させていただいていた時は全く緊張しませんでした。なぜか分からないですけど(笑)。周りの大人の方々に支えられてやらせていただいていたと思います。AKB48ではいつもまわりにメンバーがいるので、今回は「一人の仕事」としてすごく緊張する現場でした。

――ドラマが放送されたのは2006年。向井地さんが7歳くらいの時ですが、当時の記憶は?

なんとなくです(笑)。トラウマで声が出なくなってしまう役でしたが、最終回で声を出した場面は今でも覚えています。あとは、木村多江さん(牧村紀世子役)と監禁されていたシーンも思い出です。特にビスケットを半分に分けるところ(笑)。木村さんは合間に一緒にお絵かきしてくださったり。でも、ビルの屋上から東京タワーを見るシーンは、私の人生でトップ5に入るくらいすっごく寒かった! 木村さんと一緒に凍えていました(笑)。

ドラマがクランクアップした時、父親役の香川(照之)さんがピンクのかわいい腕時計をプレゼントしてくださいました。当時の私には大人っぽいデザインだったので、もう少し大人になってからつけようと思って、今でも大切にとってあります。

篠原さんとは思い出がありすぎて、何から話せばいいのやら(笑)。初対面は……さすがに覚えていません。最初のシーンは幼稚園で篠原さんの手を振り払うシーンだったのかな。いつも優しく接してくださって、役柄はクールですけどカットがかかるとかわいらしい雰囲気になって、とてもギャップのある方なんです。お茶目でいつも笑わせてくださっていた思い出があります。

(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン

――久しぶりの共演でしたが、その篠原さんのイメージに変化はありましたか。

全然変わっていません! この10年の間、私の中での篠原さんのイメージは、雪平のようなクールでかっこいいイメージの方が強かったのですが、今回の撮影で「あの時と同じ篠原さんだ」と感動しました。スペシャルドラマや映画で数年ぶりに再会しても、「母と娘」を演じていた雰囲気に戻してくださいます。私のことを"みおんたん"って呼んでくださるんですよ(笑)。

――ほかの方も含めてですが、『アンフェア』以外の現場で再会することはないんですか。

そういえば、ありませんね(笑)。私にとっては、『アンフェア』で再会させていただく皆さん。いつも「大きくなったね」とか声を掛けてくださいます。10年という時間で一番変化や成長があるのは子どもだと思うし、しかも私は今AKB48のメンバー。そういう意味では皆さんにとっては衝撃的だったんじゃないかなと思います。

――向井地さんのクランクインの現場が、篠原さんのクランクアップだったそうですね。

そうなんですけど、直前まで篠原さんがクランクアップと知らなかったんです! 知らずに現場に入ったら、「このシーンで終わりなんだよね」と言われて。私とのシーンでいいのかなって申し訳ない気持ちでした(笑)。10年続くシリーズの最後のシーンですよ? 最初は緊張していましたが、篠原さんは変顔で和ませてくださいました。"雪平"の最後に立ち会うことができてうれしかったです。

――スタッフの方々は、たとえ向井地さんが芸能界を辞めていたとしても、出演してほしかったそうです。数々の裏切り者が出るシリーズで、向井地さんが演じた美央は誰よりも"フェア"でした。それほど重要な役だったのかもしれませんね。

スタッフさんにそう言っていただけるのは本当にうれしいです。『アンフェア』は観ている方が、登場人物の全員を疑いたくなるほど、裏切り者が出てくる作品です。そんな中でも唯一、みなさんが信じることができるのが美央なんじゃないのかなと。『アンフェア』の中の"救い"だったと思います。

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目次
(1) 母役・篠原涼子の"無変化"に感動
(2) 女優を夢見て「まずはAKB48一筋」
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