日本中のお茶の間に情報や娯楽を運ぶテレビ局。その本社の多くは東京の中心地にある。それらはお台場のフジテレビに代表されるように、観光地として楽しめるものも多いようだ。今回は、遊びや体験がたくさん詰まった東京都内のテレビ局を紹介しよう。

もはや観光地として名高いスポット

「観光できるテレビ局」といったら「フジテレビ」(港区)は外せない。銀色に輝く球体を掲げる本社ビルは、もはやお台場のシンボル的存在だ。おそらく日本で知らない人はいないだろう。ここは実際に撮影が行われている放送局ながら、アミューズメント満載なのが面白いところ。しかも入場は無料だ。

フジテレビの「球体展望室はちたま」はお台場のシンボル的な存在

まずは、フジテレビのシンボル「球体展望室はちたま」に登ってみたい。球の中にいるという感覚も愉快だが、25階の高さから眺める湾岸の景色は一見の価値あり。入場には550円が必要だ。実はこの球体の中には「めざましテレビ」のスタジオもある。番組収録時以外の10:00~18:00であれば見学できるため、ぜひ立ち寄ってみよう。

5階の「ワンダーストリート」には、「SMAP×SMAP」など人気バラエティー番組のセットを再現したフォトコーナーや番組出演者の特別コメント映像などがあり、1階の「シアターモール」にはドラマの台本や小道具などが展示されている。日本で唯一のサザエさんグッズショップ「サザエさんのお店」やアニメ「ワンピース」をコンセプトにしたレストランなどもある。まさにテレビ一色の"遊べる"テレビ局と言えるだろう。

アクセスは各線「台場駅」や「東京テレポート駅」から徒歩3~5分となる。

収録見学もできるテーマパーク型テレビ局

「ここにしかない放送体験」としてスタジオの雰囲気を楽しめるのが「NHKスタジオパーク」(渋谷区)。なかなかに固いイメージのあるNHKだが、それに反してユニークなアトラクションが豊富な体験型テーマパークとなっている。その体験もニュースキャスターからアニメのアフレコ、カメラマンまで、誰もが一度は憧れた職業ばかりだ。

「NHKスタジオパーク」は代々木公園のそばにある

本物さながらのスタジオセットがある「スタジオパークNEWS」では、カメラを操作したり、ニュースキャスターになって原稿を読みあげたりしてニュース番組制作を体験してみたい。また、実際の番組制作では編集作業も大事な仕事のひとつ。映像と音楽を組み合わせる「クリエイティブラボ」で実際にオリジナル映像を制作してみよう。「ネイチャーカメラマン」のコーナーでは自然番組の撮影にも挑戦できる。ここではテレビの画面でしか見たことのない番組の裏側を一通り体験できてしまうのだ。

そのほか、パーク内の「CT-450スタジオ」では本物の収録が行われており、ガラス越しに見学が可能。いくつかの番組はスタジオ内に入って観覧できる。事前応募が必要なものもあるので、ウェブサイトからの申し込みを忘れずに。パークは入館料200円が必要だが、時折無料公開デーを設けている。こちらもウェブサイトをチェックしよう。

アクセスは各線「渋谷駅」やJR「原宿駅」などから徒歩12分となる。

六本木の高級感あふれるスタジオへ

総ガラス張りのエントランスと庭園に面したお洒落なカフェ。そんな優雅なひとときを楽しめるテレビ局が「テレビ朝日」(港区)である。

「テレビ朝日」の周りには毛利庭園やマーティン・プーリエの彫刻なども

「アトリウム」と呼ばれるこのエントランスにはコンセプチュアルアートで知られるアーティスト、ソル・ルウィットの壁画が飾られ、ガラスの外に広がる毛利庭園にはアメリカを代表する彫刻家、マーティン・プーリエの彫刻が望めるというアートな空間。明るい光の差し込むカフェ「CHEZ MADU(シェ・マディ)」では有名人を見かけることもあるらしい。

しかし、お洒落でありながらもやはりここはテレビ局。記念撮影ができる番組ディスプレイや、ここでしか買えないグッズを販売する「テレアサショップ」などもある。テレ朝ファンも十分楽しめるだろう。スタジオ内の一般向け見学は行っていないが、小学5年生から大学生までの学習目的であれば見学が可能。スタジオや放送中の様子など、実際に番組を作り上げる現場を巡って体感できることだろう。

また、不定期に開催されている「テレビ塾」ではテレビ番組はどのように作られているのか、制作スタッフの仕事とはどんなものなのかを報道局スタッフやプロデューサーなどが語るトークイベントが開催されている。現場の人にしか分からない臨場感ある話が聞けるだろう。こちらは18歳以上であれば応募可能で無料。ウェブサイトに情報がアップされるのでチェックしてみよう。

アクセスは各線「六本木駅」または「麻布十番駅」より徒歩5~11分となる。


ニュースやテレビ番組はとても身近な存在なのに、その制作現場は少し遠く感じてしまうもの。秋の足音が聞こえる外出日和なこの季節に、観光として楽しめてお洒落度もあるテレビ局巡りをしてみてはいかがだろうか。

※写真はイメージで本文とは関係ありません

筆者プロフィール: 木口 マリ

執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスに綴ったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中。