近年ますます耳にすることが多くなった電子マネー。でも、電子マネーって実際どんなもの? 現金と比べて、おトクになることはあるの? この記事では、そんな電子マネーの活用術をお教えします。

電子マネーとは? 電子マネーの種類

電子マネーとは、あらかじめ金額をチャージしておく、もしくは使った金額をクレジットカードで後払いすることで、現金の代わり使うことができる電子のお金のことです。先払いでチャージしておくタイプのものをプリペイド型、クレジットカードで後払いするタイプのものをポストペイ型と呼びます。

また、電子マネーには交通系と商業系の二つがあり、電車を使う方には馴染み深いSuica(スイカ)やPASMO(パスモ)も交通系の電子マネーです。他にも主要10社の交通系電子マネーが2013年3月より全国相互利用できるようになっています。

商業系の電子マネーは、Edy(エディ)やiD(アイディ)、WAON(ワオン)、nanaco(ナナコ)などが挙げられます。独自のおトクなサービスを行っているものもあるので要チェックです。

電子マネーの形態としては、カードタイプのものやキーホルダータイプのもの、また、携帯やスマートフォンのアプリで支払うおサイフケータイといったタイプのものがあります。  

電子マネーの利用シーン

例えば交通系の電子マネーでは、1枚のカードで電車やバスに乗れるだけでなく、駅の売店などでも使うことができます。最近では街中で使えるお店も増えていますね。

電子マネーは他にも、コンビニエンスストアやスーパー、自販機で使うことができるほか、タクシーやインターネットでのショッピングで使えるものや、グループ外の店舗でも使えるものなどがあります。また、大手コンビニエンスストアの多くでは、複数の種類の電子マネーが利用可能です。生活の中の多くの支払いの場面で電子マネーが利用でき、その範囲は今後ますます増えていくといえそうです。

電子マネーのココが便利

いつの間にかお財布の中の小銭が増え、お財布がパンパンで、お会計のときにぴったりの小銭を出そうと一苦労……。そんな経験は誰しもあると思います。電子マネーなら小銭を持ち歩かなくて済み、このようなわずらわしさもありません。お会計のときは電子マネーを専用の機器にかざすことで、1秒で決済が完了するため、かなりの時間の節約になります。

また、クレジットカードのようなサインの手間もありません。電子マネーを使うことで、時間と手間の両方が省けるといえそうです。楽天Edyは最大4カ月分の利用履歴をパソコンやスマホで確認できるなど、利用履歴がわかるサービスもあるので、レシートと同じように後から使った金額がわかって便利です。

電子マネーをおトクに使おう

電子マネーで忘れてはならないのが、現金で支払うよりおトク! ということです。多くの電子マネーでは、支払った金額の一部がポイントとして還元されます。

例えばビックカメラSuicaなら、定期や切符を購入するだけでビューサンクスポイントが貯まるうえ、クレジットカードからのチャージを行うと1.5%のポイント還元が受けられます。さらに、ビッグカメラでの購入時にビッグカメラSuicaを利用すると、10%のポイントが付与されます。

セブン・イレブンをはじめとするセブン&アイグループや、グループ外の一部店舗でも使えるnanacoは、お買い物100円(税抜)につき1ポイント、さらに特定の商品に期間限定で設定されるボーナスポイントがあります。

ただ使うだけでもおトクな電子マネーですが、自身のライフスタイルに合った使いかたをすることで、さらに得をすることができます。よく行くスーパーやコンビニエンスストアでポイントが貯まる電子マネーを選ぶのはもちろんのこと、例えばwaonならイオンカード、nanacoならアイワイカードと、それぞれ電子マネーにチャージできるクレジットカードを組み合せて使えばさらにおトク度がアップします。タクシーをよく使うビジネスマンなら、タクシーに対応したiDが便利です。非常にたくさんの種類がある電子マネーですが、有意義に活用できるものを選びたいですね。

毎日のちょっとしたお買い物でこつこつポイントを貯めていけば、気付いたときには大きなポイントになっているというのも電子マネーならでは。電子マネーを上手に活用して、スマートな生活を送ってみてはいかがでしょうか。

(※写真画像は本文とは関係ありません)


株式会社回遊舎

"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。