エプソン販売 販売推進部長の鈴村氏からは、これまでの経緯とこれからの目標についての説明があった。

エプソン販売 取締役 販売推進本部長 鈴村 文徳氏

新製品の発売日と想定価格(エプソンダイレクトショップサイト価格)

2015年の全商品ラインナップ。全体での販売目標台数は250万台

20年前には、写真は(銀塩)カメラで撮影してDPE店で現像・プリントしていたのが、今やスマホやデジタルカメラで撮影した写真を自宅でプリントと、大きく変わったと発言。この流れを受け、モノクロを極めた新染料プリンタによる「キレイ」、かんたん操作を極めた年賀状プリンタによる「かんたん」、そして高性能コンパクトな製品による「小さい」をキーワードに販売を行う。

特に、従来プロセレクションシリーズは都市部の大型量販店(200店舗ほど)でしか販売できていなかったが、EP-10VAは全国の量販店(2500店舗ほど)に拡大展開し、体験会も広く行いたいとした。また、PF-81も、PC操作が苦手なシニア層や、年賀状は自分で作成かつ普段は写真印刷を行う30代~40代の女性層にアピールするため、展示による「カンタン」を実体験してもらう。そしてプリンタの買替サイクルを考え、4年以上前の製品を使っている人に、小型化を実感してもらいたいと述べた。

【左】カラリオブランド20年の歩み。【中央】20年でガラっと変わったのは銀塩からデジタルカメラ。そしてデジタルカメラのおうちプリント化だ。【右】今年の三大提供価値は、きれい、カンタン、ちいさいという割とよくいわれる標語だが………

【左】プロセレクションシリーズのいわば普及版を投入し、モノクロを含めた新たな表現価値を訴求。【中央】従来の6色インク(カラリオ)とプロセレクションシリーズの間を埋める製品としてEP-10VAを投入する。【右】従来の販売店舗よりも10倍近く、全国の量販店でEP-10VAを販売する

【左】エプソンニューフォトフォーラムを全国4か所で開催。説明員によると細かい体験会を全国で行う予定だそうだ。【中央】プロモーションにプロカメラマンを起用する。【右】カンタンに関してはPF-81が大型タッチパネルや細かなヘルプ機能。豊富なコンテンツ提供でシニアやアラサー&アラフォーをターゲットにする

【左】PF-81も全国2500店舗に展開して、タッチ&トライを行う予定だ。【右】プリンタ買替の65%が4年以上前のモデルなので、4年前の製品と比べて現行モデルは40%小さいというコンパクトさを訴求する

【左】プソン製品はサイズに関して90%以上の顧客が満足しているという。【右】コンパクトの訴求に関しては3年前から使用している「ちいサメ」「エイさん」をそのまま使用する

市場予測に関しては、通常プリンタは横ばいを想定しており、シェア50%が目標。ハイアマ向けの市場は前年比180%に拡大する見込みで、その中で80%のシェアが目標とした。また、プロモーション策について、現状ではタレントの起用は現在考えていないという。3年目をむかえるキャラクター、「ちいサメ」と「エイさん」をそのまま起用する。

【左】スマホからも使いやすく楽しいアプリを提供。プリンタ本体から接続状況の確認も容易にし、そしてキレイということで、スマートデバイスからの利用促進を図る。【右】「スマホでカラリオ年賀2016」は10月29日から提供予定。そのほかのアプリケーションは発表日(9月1日)から提供を開始

【左】2014年に店頭配布した無線LAN活用冊子が好評だったので、今年は製品に同梱する。【右】インクジェットプリンタ市場の予測台数はほぼ横ばい。全体シェア50%以上を目標とするが、ハイアマ以上の市場は2倍近い伸びを予測し、80%以上のシェアを目指す

なお、ビジネス・業務製品では、エプソンの新プリントヘッド「PrecisionCore」を使った製品を投入しているが、カラリオシリーズにはまだない。理由として、PrecisionCoreを使用するほどの速度が要求されていないことや、サイズが大型化すること挙げた(家庭ユーザーにとっては、本体サイズの重要度が非常に高い)。