説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「外部スピーカーを使わず、かんたんにiPhoneの音を大きくする方法は?」という質問に答えます。

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ヘッドホンやBluetoothスピーカーといったオーディオ機器の力を借りずにiPhoneの音を大きくしたい、という場合には「紙コップ」がいいといわれます。iPhoneの底部にある内蔵スピーカーの音を増幅する効果があるため、より大きな音で音楽を聞くことができます。宙にiPhoneを掲げたとき、机の上にiPhoneを置いたときと比べても、音量が大きく聞こえるはずです。

紙コップを使う方法はかんたんですし、費用もほとんどかかりませんが、問題は「使いたいときその場にあるかどうか」です。特にiPhone 6/6 Plusは少々大きめですから、一般的な紙コップには入りません。わざわざ買いに行く手間を考えると、他の素材を使うほうが現実的でしょう。

紙コップの代わりに陶器を使うという手もあります。素材を振動させる効果は紙コップほどではないものの、音に方向性を持たせることができるため、素の状態で聴くより音量が上がって感じられます。机の上に直接置いたときと、周囲がわん曲したパスタ皿に載せたときで比較すれば、音の差は明らかです。

いろいろ試したところ、"ご飯茶碗"や"スープボウル"が音量アップ効果だけでなく音質面で好感が持てました。マグカップも使えますが、深さがあるため音がこもって感じられるうえ、iPhone 6/6 Plusを差し込めるほどの口径を持つマグカップは多くありません。家庭に必ずあるほどありふれた陶器でiPhoneを安定して置けるデザインとなると、残るのはご飯茶碗かスープボウルという事情もあります。

なお、カップラーメンの容器でも試しましたが、ニオイがiPhoneについてしまうこと、深さがあるため音がこもってしまうことから、まったくお勧めできません。空き缶など金属製の器は振動が耳障りなうえ、見た目もいまひとつですから、やはり陶器がイチ押しです。

スープボウルにiPhoneを入れて音楽を再生すると、机の上に直接置いたときよりも大きないい音で聞こえます