【レポート】

LCC・ピーチが羽田線就航で首都圏強化 - 井上CEO「人生を面白くする旅を」

Peach Aviation(以下、Peach)は8月8日に羽田空港へ就航した。東京(羽田)=台北(桃園)のMM1029便は通常、羽田05:55発・台北08:30着だが、8日は台風13号の影響により初便の出発が大幅に遅れ、夕方出発となった。Peachは今回の羽田=台北以降も大阪(関西)=宮崎線を8月28日、沖縄(那覇)=ソウル(仁川)線を9月4日に就航するなど、国内線13路線・国際線9路線にネットワ―クを拡大する。

累計搭乗者数1,000万人を達成したばかりのPeachだが、代表取締役CEOの井上慎一氏は「私たちの目標はそこではない」と今後も積極的な展開を構想している

羽田=台北線開設の4つの狙い

羽田=台北線の開設は、都心の潜在顧客層への働きかけによる航空需要の拡大、旺盛なインバウンド需要のさらなる取り組み、深夜早朝枠を利用した夜間の航空機の有効活用、そして、羽田と成田の首都圏の両輪として活用することを狙っている。

羽田=台北線は週6便で運航し、片道運賃は7,680円~で燃油サーチャージはかからない。フライトは、羽田05:55発・台北08:30着、台北00:30発・羽田04:45着という早朝・深夜便となる。うまく活用すれば、宿泊なしの弾丸旅行も可能だ。現在、同社はすでに東京(成田)=関空/新千歳/福岡線を運航しており、「昼間便は成田を、深夜便は羽田を活用し、首都圏の需要に応えていく」と代表取締役CEOの井上慎一氏は語る。

なお、2016年3月31日までの試験運行で、東京駅や渋谷、新宿、横浜など主要地域から羽田までの深夜早朝バスが各ルート1日1往復で運行されている。羽田発は25時台、羽田着は4時台(一部3時台)のため、この夜行バスを活用すればPeachの早朝・羽田便にも間に合う。

羽田=台北線就航の前日には、都内で就航記念イベントを実施した。左から、台湾人のモデル・舞川あいくさん、井上氏、2015 ミス・ユニバース日本代表の宮本エリアナさん

国内・国際ともに4時間以内の路線を

Peachの今後について井上氏は、「欧米ではLCCは3~4割のシェアですが、日本ではまだ8%程度です。私たちは他社との差別化として、『運航品質』『効率化』『ブランディング』『イノベーション』を掲げています。そしてPeachはもともと、国内・国際の区別を持っておらず、片道4時間以内で行ける地域に積極的に展開しています。拠点化というよりまずは路線を増やす、プロダクトアウトではなくマーケットインを採用していきます」とコメントしている。

Peachの現状を見てみると、この8月6日には就航3年5カ月で累計搭乗者数1,000万人を達成している。同社の平均搭乗率(2014年度)は85.9%と高く、特に同社のみが就航している関空=仙台線は日本で最も搭乗率が高い路線になっている。また、関空=仙台線は2011年度に比べて2014年度で56.4%増、同様に同社のみが就航している関空=松山線は同比で37.9%増、関空=長崎線は同比で49.5%増を記録している。

これについて井上氏は、「LCCは既存の路線を奪うのではという声もありますが、実際、同じ大阪の伊丹=仙台/松山/長崎線の搭乗者数も増えています。つまり、Peachは航空需要の相乗効果をもたらしていると考えられます」とコメントしている。

片道7,680円~の新たな東京=台北旅が始まった

Peachの搭乗者は国内・国際ともに20~30代の女性がメインであり、特に国際線においては訪日外国人の割合が60%超まで増加しているという。

「例えば、美容院に行くために台湾から沖縄へ行く人や、お気に入りのアーティストの全国ツアーを制覇する人など、飛行機による旅を日常に取り入れることによって生まれた『新たなライフスタイルの創出』がPeachの搭乗者に起きています。そんな、人生を面白くする旅をしていただきたい」と井上氏が語るように、ライフスタイルにも変化をもたらしてくれるPeachの路線展開に、今後も期待がかかる。

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