Apple Musicで曲を再生しているとき、画面右下(または曲名の右端)にある「…」ボタンをタップすると、たくさんの項目を持つメニューが現れる。iTunes Storeやプレイリストといった見慣れた項目ばかりだが、そのうち「ステーションを開始」という項目には違和感を覚えてしまうかもしれない。

ステーションとは、Apple Musicで追加されたリコメンド機能の一種で、曲名やアーティスト名の情報をもとに、ステーションを開始したときの曲と曲調/ジャンルが近い曲を自動的に再生してくれる。おすすめのプレイリストやアーティストを案内してくれる「For You」と似ているが、選曲はだいぶ傾向が異なるのだ。

たとえば、70年代に活躍したDoobie Brothersは、カントリー調/ブギー調の曲が多かった前期に対し、メンバーが大幅に入れ替わった後期(解散直前)はシンセサイザーを使ったポップな曲が増えるなど、同じバンドなのかというほど曲調は異なるが、ステーションを使えば前期/後期それぞれの"らしさ"が共通する曲を勧めてくれる。同じアーティストのため多少は混じるが、ステーションを「Listen to the Music」で開始すれば70年代前半/カントリー調の、「What a Fool Believes」で開始すれば80年代前半/AOR調の曲を中心に選曲されることだろう。

だから、Apple Musicで「この曲いいかも」と感じた場合には、「For You」でお勧めプレイリストを探すより先にステーションを開始してみよう。曲が気に入らないときには、スキップすればすぐに次を自動選曲してくれる。この機能をうまく使えば、未知の楽曲/アーティストに出会う可能性も高まるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 Apple Musicで「この曲いいかも」と感じたときには、画面右下の「…」をタップする

2 現れたメニューで「ステーションを開始」を選択すると、再生中の曲を基準に"らしさ"が共通する曲をApple Musicの膨大な曲のなかから自動的に選んでくれる

3 初期Doobie Brothersを代表する曲「Listen to the Music」でステーションを開始したところ、カンサスの「伝承」が勧められた。この他にはシカゴの「長い夜」やCS&Nの「Just a Song Before I Go」が選曲された

4 後期Doobie Brothersの代表曲「What a Fool Believes」でステーションを開始したところ、イーグルスやスティーリー・ダンが勧められた

(提供:iPad iPhone Wire)