スマートフォンの運用コストを節約できる"格安スマホ"(格安SIM)が注目を集めている。格安SIMとは、MVNO(仮想移動体通信事業者)と呼ばれる事業者が、大手キャリアのネットワークを利用して提供する通信サービス。さまざまな事業者が参入し、各社それぞれ特徴のあるサービスを提供しているが、「各社のサービスはどう違うの?」「自分の使い方に向いているサービスはどれ?」などと疑問を感じている読者も多いかもしれない。

そこで本企画では、毎回個別の格安SIMサービスを取り上げ、その特徴を紹介していきたい。今回は、インターネットイニシアティブ(IIJ)が提供する「IIJmio(アイアイジェイミオ)高速モバイル/Dサービス」について紹介する。

データ通信専用SIMや音声SIM「みおふぉん」を3種類のプランで提供

1993年に国内初のインターネット接続サービスを開始するなど、法人・個人向けに総合的なネットワークソリュショーンを提供するIIJ。同社が個人向けに提供している格安SIMサービスがNTTドコモのLTE・3G網に対応した「IIJmio高速モバイル/Dサービス」だ。

IIJが提供する格安SIMサービス「IIJmio高速モバイル/Dサービス」

同サービスでは、データ通信専用SIMに加えて、090/080/070番号の音声通話に対応する音声SIMを「みおふぉん」という名称で提供。このほか、SMS機能付きSIM、プリペイドSIMも提供している。SIMカードのサイズは、標準SIM/microSIM/nanoSIMから選択可能だ。同サービスの対応端末は、SIMフリー端末およびドコモのスマートフォン・タブレット。なお、動作確認端末は、同サービスのWebページで確認できる。

IIJmio高速モバイル/Dサービスの音声SIM「みおふぉん」の料金プラン

同サービスの料金プランでは、データ通信専用SIM、音声SIM、SMS機能付きSIMともに「ミニマムスタートプラン」「ライトスタートプラン」「ファミリーシェアプラン」という3種類のプランを用意。各プランに高速通信を利用可能な"バンドルクーポン"が付与され、ミニマムスタートプランではSIMカード1枚で月間3GB、ライトスタートプランではSIMカード1枚で月間5GBの高速通信を利用可能。ファミリーシェアプランでは、最大3枚のSIMカードで月間10GBの高速通信を利用できる。クーポン適用時の通信速度は下り最大225Mbps、非適用時の通信速度は最大200kbpsだ。

なお、クーポンの通信容量が余った場合は翌月末まで繰り越すことが可能。また、通信容量を使い切ったときも、追加クーポンを購入すれば、通信容量を追加して高速通信を利用することができる。オンラインで追加クーポンを購入する場合の価格は200円/100MB(税抜)。さらに、家電量販店のほかコンビニエンスストアのローソンといった店舗でも追加クーポンを購入でき、価格は500MBカードが1,500円、2GBカードが3,000円(いずれも非課税)。追加クーポンの有効期限は3ヶ月後の末日となっている。

同サービスの音声SIMでは、4月1日より通話サービスの「みおふぉんダイアル」が提供されており、専用アプリから発信することで通常の通話料の半額となる10円/30秒で電話がかけられる。また、同一mioIDで契約する音声SIM同士の通話には「ファミリー通話割引」が適用され、通話料が20%割引になる。みおふぉんダイアルとファミリー通話割引を併用した場合、通話料が通常よりも60%割引の8円/30秒になる仕組みだ。

なお、SIMカードの最低利用期間は、利用開始日の翌月末日まで。ただし、音声SIMの場合、最低利用期間とは別に、12カ月以内に解約すると、残月数×1,000円(税抜)の「音声通話機能解除調定金」が発生する。

このほか、同サービスでは、ファーウェイ製のSIMフリーAndroidスマートフォン「HUAWEI P8lite」の販売も行っている。端末代金は一括払い、または24回の分割払いが可能で、月々の端末代の分割支払金は1,280円(税抜)。また、同社が提供する光回線サービス「IIJmioひかり」とSIMカードをセットで契約することで、毎月600円が割引される「mio割」という固定・モバイルのセット割も提供している。

光回線サービスとSIMカードのセット割「mio割」も提供している

IIJmio高速モバイル/DサービスのSIMカードは、同サービスのWebサイトのほかAmazon.co.jpで購入可能。さらに、イオンやビックカメラ、ソフマップ、コジマ、ノジマなどといった店舗でも購入でき、ビックカメラの「BIC SIMカウンター」やイオンの「イオン SIMコーナー」では、音声SIM「みおふぉん」の新規契約(MNP含む)の即日開通にも対応している。

IIJmio高速モバイル/Dサービスの特徴とは?

IIJmio高速モバイル/Dサービスは、イオンやビックカメラなどの店舗でもSIMカードが販売されており、格安SIMサービスの中でも認知度は高い。特徴としては、料金プランが「ミニマムスタートプラン」「ライトスタートプラン」「ファミリーシェアプラン」の3種類で、比較的シンプルなことが挙げられる。同社担当者によれば、「"わかりやすさ"を重視して、(プランを増やすのではなく)3種類のプランで提供している」という。

現在、最も人気のプランは、月間3GBの高速通信を利用できるミニマムスタートプラン。しかし、それ以外のニーズも多く、月間10GBを最大3枚のSIMカードで利用できる「ファミリーシェアプラン」への加入も「じわじわと増えている」(同社担当者)とのこと。これは、前述の「ファミリー通話割引」を今春から開始し、さらに2枚目以降の追加SIMでのMNPにも対応したためで、これらの施策の「手応えを感じている」(同)という。

たとえば、ファミリーシェアプランの3枚のSIMカードをすべて音声SIMで利用した場合の月額料金は4,660円(税抜)。夫婦2人がメイン端末に使い、残りの1枚を子供が使ったり、実家の親に使ってもらうなどの活用が考えられる。また、1枚をデータ通信専用SIMにして、タブレットで使うといった方法もある。同社担当者は、「(ユーザー自身で)いろんな使い方を考えてほしい」とする。

法人向けのネットワークソリュショーンも提供する同社では、技術力の高さが強み。さらに、Twitterなどからユーザーの意見を拾ったり、ユーザーへの積極的な情報提供を行う「IIJmio meeting」を開催するなど、ユーザーとの対話も重視している。同社担当者は「お客様のニーズを満たすために、自分たちにしかできないことに取り組み、今後も格安SIM業界を牽引していきたい」としている。