『ホットロード』や『暗殺教室』などの映画、フジテレビ系ドラマ『she』など、昨年から今年にかけて話題作への出演が続いている女優がいる。堀北真希の背中を追いかけて、オーディション雑誌を手に自ら応募したのが約5年前。頭角を現しはじめた竹富聖花(20)に舞い込んできたのは、刺激的な役柄だった。

女優の竹富聖花 撮影:大塚素久(SYASYA)

私立恵比寿中学・柏木ひなた(16)とW主演を務める『脳漿炸裂ガール』(7月25日公開)は、ニコニコ動画の関連動画再生数4,000万回を超える楽曲を原作とした作品。ボーカロイド曲を実写化するのは今回が初めてで、劇中ではとある学園内で生き残りをかけたデスゲームが巻き起こる。

竹富が演じるのは、学内の誰もが憧れるお嬢さま・稲沢はな。全国模試では毎回1位をとる才女で、さらさらロングヘアー。ところが誰にも明かしていない別の顔があり、演技力が試される役どころとなっている。上京を自ら決断する強さを秘めた竹富にも、誰にも見せていない素顔がきっとあるはず。完成披露イベント直前の竹富を直撃した。

――私の勝手なイメージですが、才色兼備のお嬢さまという役どころは竹富さんにぴったりだと思いました。ご自身の学生時代と比較していかがですか。

全くそんなことありません(笑)。真逆…というかみなさんと同じように普通の中高生でした。女子校に通っていたのですが、みんなアクティブで元気いっぱい。すごく仲良くて、思っていることも言い合えるようなとてもいい関係が築けていたと思います。だから、仲良くてもケンカする時はします。みんなでバスケしたり、テニスしたり。外で遊ぶことが多かったです。

今回の「聖アルテミス女学院」という学校も女子校ですが、私の母校とは違ってすごくプライドの高いキャラクターが登場します。それぞれの家柄もあって、気軽に思ったことを口にできない緊張感のようなものがあります。その中で、監督からは「育ちの良さそうな振る舞い」を求められました。姿勢を良くしたり歩き方を上品にしたり。そのイメージに近づけるように気をつけました。

(C)2015映画「脳漿炸裂ガール」製作委員会

――私立恵比寿中学の柏木ひなたさんは劇中では同級生役ですが、実年齢は4つ年下。やはり現場では、妹的な存在になりますか。

とてもかわいくて、妹っぽい魅力のある女の子です。ただ、シリアスなシーンが多かったので、私も自分のことで精いっぱいで。ほかの出演者の方も含めてみんなキャラクターが濃かったので、しゃべりかけると迷惑になると思いました。仲は良かったんですけど、現場でたくさん話すことはあまりなくて。撮影も終わりが見えてきた時に、やっとリラックスして打ち解けることができました。

――確かにクラスメイトと生き残りをかけて戦っているわけですから、真剣勝負ですよね。ちなみに生き残れる自信は?

クイズすっごく苦手なんです。セリフをもとに演じることはできても、カットがかかった時に「あれはどういうことだろう?」と思うことばかりで(笑)。だから、私が本当にこのゲームに参加したら、すぐに死んでしまうと思います。

――中学卒業後、堀北真希さんに憧れて事務所の新人募集オーディションに自ら応募したと聞きました。地元・愛知からの上京でしたが、すごい決断力ですね。

思い立ったら、まずはやってみるタイプです。もともと芸能界に興味があったわけではないのですが、小さい頃からよくドラマは見ていました。中学卒業後の春休みがすごく暇で、なんとなく応募してみようと思ってオーディション雑誌を買ったのがきっかけでした。(堀北)真希さんの作品は昔から見ていましたし、好きな女優さんだったので今の事務所に応募しました。それから電話が掛かってきて、その後に所属して…という流れです。オーディション雑誌を買ったのもその時が初めてでした。