保険はいざというときに役立つことはわかっていても、なるべくなら安く済ませたいものです。今、健康なのに将来のために毎月高い保険料を払い続けるなんて我慢できないと思っている人は必読。同じ保障でも選び方によって保険料が安くなるケースもあります。とくに健康に気を配っている人は、保険料が安くなる可能性大! です。

タバコを吸わないと保険料が安くなるって知ってた?

保険という商品は、保険金を支払うリスクの低い人ほど、保険料は安くなります。ですから、通常は病気や死亡リスクの高い高齢の人よりも若い世代のほうが保険料が安く設定されています。それと同じ考えで、統計的に死亡する確率が低い人に保険料を安く設定している保険があります。優良体割引や非喫煙者割引などと言われている特約を付けられる保険です。

この特約は保険会社によって取り扱いが異なりますが、おもに定期保険や収入保障保険などにつけられるようになっています。

もっとも一般的なのがタバコを吸わない人に対し保険料を割り引く非喫煙者割引(ノンスモーカー割引と呼ぶ会社もある)。

加入するには、喫煙していないかどうかをチェックするニコチン検査で基準をクリアすることが条件になっていることが多く、加入時の手間は少しかかりますが、その分保険料は通常加入時よりも2~3割程度も安くなります。以前に喫煙していたとしてもおおむね1年以上禁煙していれば条件をクリアできるようです(保険会社により異なる)。

健康な人を優遇している保険がこんなにある!

他にも血圧やBMI値(ボディ・マス・インデックス値。身長と体重から肥満度を見る指標のこと)が規定の基準内であれば、「優良体割引」や「健康体割引」などと呼ばれる保険料の割引が受けられる特約をつけられる保険もあります。

さらに優良ドライバーなら生命保険も割引になるという保険もあるので、ゴールド免許を持っているならこうした保険も候補に入れるといいでしょう。

保険会社の中には、これら複数の特約の条件を満たすことで保険料が通常よりも5割近く割り引かれるケースもあるので、タバコを吸っていない人や健康診断でとくに異常がない人などはこうした特約の付いた保険を第一候補に選ぶと保険料をぐんと安く抑えることができます。

これらの保険は一旦加入すると、更新時も最初の条件のまま更新されるケースが多いので、途中で血圧が上がってしまったというときにも割引は継続されるので安心です。ただ、中には更新時に条件が変更になるところもあるので更新の条件などは事前によく確認しましょう。

保険料の払い方しだいでも安くなる?

残念ながらちょっと太り気味だったり、タバコはやめられないという人は、保険料の払い方を工夫して払い込み総額を抑える方法を考えましょう。

保険料の払い方は、月払いだけでなく半年払いや年払いも可能。まとめて払えばそれだけ保険料は割引になります。毎月払っているなら年払いに変更し、さらにクレジットカード払いにすれば、カードのポイントもプラスされ2重にお得です。

また、加入時に前払いで少し払っておくのもひとつの方法です。毎月の負担が減るのはもちろん、総額で比較した場合でもおトクになります。

(※写真画像は本文とは関係ありません)

<著者プロフィール>

ファイナンシャルプランナー 堀内玲子

証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て1993年に独立。1996年ファイナンシャルプランナー資格を取得。FPとして金融・マネー記事などの執筆活動を中心に、セミナー講師、家計相談などを行う。著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別 ライフスタイル別 生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)など。