デロンギ・ジャパン 代表取締役社長 杉本氏

発表会には、デロンギ・ジャパン 代表取締役社長 杉本敦男氏が登壇。デロンギが大切にしている「Better Everyday」というスローガンについて説明するとともに、今後の戦略を明らかにした。

「本物」を届けることでBetter Everydayを実現

今回の発表会のタイトルにもなっている「Better Everyday」。デロンギが追求するのは、それを毎日使うことによってユーザーの生活が豊かになるような「本物」を作ること。今後も本物にこだわりつつ、デロンギ・ジャパンとしては具体的に3つの戦略を掲げる。

1つめが「ブランド訴求」。これはデザインや使いやすさ、技術、品質といった面から、デロンギブランドをアピールしていくというもの。2つめの「カテゴリーフォーカス」では、さまざまなジャンルを幅広く手がけるのではなく、ヒーターやコーヒーなどのカテゴリを深めていく。3つめが「日本発の商品企画」。例えば、前ページでも紹介したマルチダイナミックヒーターは日本発の「負担を感じないようなヒーティング」というアイディアが具体的な形となったものだ。このような日本発の企画を、イタリアのチームとより密に連携をとって製品開発に落としこんでいく。杉本氏は「毎日使える、より良いものを作り続けていくことで、飛躍していきたい」と結んだ。

【左】デロンギが考える「Better Everyday」。【右】3つの戦略

国によってアプローチは異なる

イタリアからやってきた、シニア・デザイナー フランチェスカ・チェスター氏と、ディスティンタコレクションを手がけたデザイナー エリザ・ロマネット氏も発表会に登場。デロンギのデザインコンセプトなどを説明した。

【左】デロンギのデザインコンセプトについて説明するフランチェスカ氏。【右】ディスティンタコレクションのデザインについて説明するエリザ氏

イタリアではデザインがテクノロジーと同等に重要視されており、製品開発などの会議にはデザイナーが最初から参加するのが一般的だそうだ。フランチェスカ氏いわく、文化や歴史、トレンドを研究し、製品開発に活かすことが重要だという。製品カテゴリによっても、販売する国によっても、アプローチの仕方は異なり、デザインの途中では「どこの国で販売するのか?」を必ず意識するそうだ。

ディスティンタコレクションを手がけたエリザ氏は、今回の新製品について「クラシカルなデザインながらも新しさを取り入れた。一見するとシンプルだが、実は複雑な形。四角と丸を合わせたような形は現在と過去のフュージョンという意味も持っている」と述べる。

コンセプトルーム

会場には、今回発表された新製品を展示したコンセプトルームも用意された。「長い海外生活から日本に戻り、デザインの仕事に携わる30代夫婦」のお気に入りのものを並べた部屋がコンセプトだ。

よく見るとデロンギ製品が