Appleが7月14日にiPod新製品発表を計画していると話題になっている。新製品が噂されているのはiPod touch、iPod nano、iPod shuffleの3種類で、特にiPod touchについては2012年秋にリリースされた第5世代製品以来のアップデートとなり、プロセッサも64ビットベースのもので大幅にパワーアップする見込みだという。すでにAppleの決算で販売台数報告も行われることがなくなったiPodだが、気軽に音楽を楽しむデバイスとして、まだまだ健在のようだ。

現行のiPod touchの最新モデルは2012年に発売された第5世代

7月に発売は唐突な印象

同件はフランスの情報サイトiGenが7月10日(現地時間)に報じている。噂情報サイトとしては比較的信頼性が高いといわれるiGenだが、同誌によれば7月14日が発表日となっているものの、Appleがさらに日付を前倒ししてくる可能性もあるという。

この手の製品の特徴として、発表後、即オンラインを含むApple Storeでの販売開始というパターンが多いが、原稿執筆時点(日本時間で13日昼)ではオンラインストア上に恒例の「Coming soon」表示が現れておらず、噂の真偽も含めてもう少し様子を見たほうがいいかもしれない。もし本当にこのタイミングで製品が発表されるのならば、今週前半くらいをみておくといいだろう。

正直なところ、このタイミングでのiPod新製品発表は非常に唐突な印象がある。なぜなら、iPod touchについては初代モデルから一環して「秋の音楽イベント」といわれる、音楽と新学期シーズンをテーマにしたAppleの製品発表会が9月(例外的に第5世代のみ10月)に行われ、ここで新製品が発表され続けてきたからだ。

この時期は特に米国において新学期シーズンと呼ばれる商戦期の1つで、学生向けの製品キャンペーンがよく実施されている。AppleはここにPCの新製品(特に安価なノート/オールインワン型のMac)や音楽プレイヤーを投入してきており、「やや高価なiPhoneよりは維持費も安価なiPod touch」という形で、街頭広告でも秋のシーズンはiPod touchの広告が全米で大々的に展開されてきた。

その意味では、7月中旬という時期は新学期シーズンにはやや早く、もし製品が実際に投入されるのなら、AppleにおけるiPodの位置付けが(iPhoneを購入できないユーザーや学生をターゲットとしたものから)変化している可能性が高い。