説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『いちはやく「iOS 9」を試してみたい!』という質問に答えます。

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できるだけはやく、可能ならば正式リリース前に「iOS 9」を試してみたい、という方に朗報です。Appleは7月10日、世界に向けて「iOS 9 パブリック・ベータ」を公開しました。iOS 9がサポートするiPhoneとApple IDがあれば、誰でも無料で正式リリース前のiOS 9を入手できます。

ただし、パブリック・ベータは製品の品質向上が目的であり、多くのユーザに試してもらうことで幅広いフィードバックを得ることが狙いです。あくまで製品としてリリースする前の段階ですから、不具合が少なからず潜んでいる可能性があるうえ、システムの安定性についてもじゅうぶんな検証は済んでいません。利用に際しては、その点にじゅうぶん留意する必要があるでしょう。

パブリック・ベータの利用にあたり、Appleはユーザに対しバックアップを作成するよう注意喚起しています。現在動作しているシステム(iOS 8.4)は上書きされてしまい、既存のデータも消去されない保証はありません。iCloudではなく、iTunesを利用してパソコンにバックアップを作成(「暗号化」を選べばアプリのデータも保存可能)することをお勧めします。

パブリックベータの導入にあたっては、AppleのWEBサイトに自分のApple IDを登録したうえで、インストール対象のiPhoneを登録し(iPhoneから所定のURLにアクセス)、そのiPhoneにプロファイルを追加する必要があります。そこから先は、ふだんのソフトウェアアップデートと手順は大きく変わりません。

なお、パブリックベータに関する情報は、Appleが公開したものを除き秘密保持契約(NDA、Non-disclosure agreement)の対象です。スクリーンショットをインターネット上で公開するなど、プログラム参加者以外に画面を見せることは契約違反になるので注意しましょう。

パブリックベータプログラムのWEBサイトにアクセスし、プロファイルを入手するとiOS 9のパブリックベータをインストールできるようになります