ルンバ最上位モデル「800シリーズ」から登場した新モデル「ルンバ885」

iRobotのロボット掃除機「ルンバ」の最上位モデル「800シリーズ」から「ルンバ885」と「ルンバ875」が登場。気になる新モデルをチェックしてみた。

ルンバ800シリーズをおさらい

まずはルンバ800シリーズについて、おさらいしておこう。800シリーズの初代モデル「ルンバ880」と「ルンバ870」は、2014年3月に発売。ルンバ独自の機能である人工知能「AWARE(アウェア)」と高速応答プロセス「iAdapt(アイ・アダプト)」を継承しつつも、吸引部の機構が大幅に変更された。

「AeroForce(エアロフォース) クリーニングシステム」と呼ばれる新たな吸引機構を採用。吸引部のブラシを、従来のハケ状のものから剛性のあるゴム製のものに変更し、床とブラシの間や2本のブラシ同士のすき間を狭めて空気経路を密閉した。これにより、密着性や吸着性が高まり、ゴミの取り残しを防ぐ。髪の毛などの絡まりも少なく、手入れもしやすい。

モーター部分も強化した。もともと最上位モデルに位置づけられていた「700シリーズ」と比べて、吸引力は5倍、総合的な清掃能力は5割増しに向上。さらに、ルンバ880とルンバ870ではバッテリー寿命約3年の「XLifeバッテリー」を新たに採用していた。

弾力のあるゴム製のツインブラシですき間に真空空間を作り出し、密着性と吸着性をより高めて、吸引力を強化

700シリーズ以下で採用されているようなハケがないため、髪の毛が絡まりにくく、取り除きやすい

じゃあ新しい800シリーズは?

こうした800シリーズの流れを汲む新モデルとして、ルンバ885とルンバ875が登場した。旧800シリーズとのちがいはバッテリーにある。

新たに採用された「iRobot Li-ion リチウムイオンバッテリー」は、寿命が約6年とさらに2倍に延長。これまでは旧800シリーズの「XLifeバッテリー」が最長寿命で、スタンダードモデルの「600シリーズ」にも同じバッテリーが搭載されていた。

スタンダードモデルに最上位モデルと同じバッテリーが採用されたことで、バッテリー面では最上位モデルの優位性が失われていたが、今回のルンバ885とルンバ875の登場によって、改めて明確に差別化されたかたちだ。

ルンバ885に搭載されている新バッテリー。6年間という長寿命を実現した