有名文房具店10社の"文房具のプロ"である売り場の店員さんが選ぶ、「文房具屋さん大賞」。2015年の「大賞」に輝いたのは、ゼブラのどんなに強い力を込めても芯が折れないシャープペンシル「デルガード」でした。

デルガードを始め、今文房具売り場では折れないシャープペンシルが注目を集めています。私も筆圧が高い方なので、一生懸命文字を書いているとシャープペンシルの芯をポキポキと折ってしまうことがあるのですが、折れないシャープペンシルの存在は本当にありがたいです。

芯が折れないと、集中力も折れない。今回は各社の「折れない」シャープペンシルの自信作をご紹介します。

あらゆる角度のどんなに強い筆圧からも折れないように芯を守る「デルガード」

「デルガード」は紙に対して垂直に強い筆圧が加わっても、軸に内蔵されたバネが芯を上方向に逃して折れることを防ぎます。

ゼブラ「デルガード」

デルガードがすごいのはそれだけではありません。垂直だけでなく斜めに強い筆圧が加わった場合でも、芯をしっかりと守る仕組みがあります。なんと斜めから余計な力が加わった場合でも、先端の金属部品が自動で出てきて芯を包み込むようにガードします。この二つの仕組みが自動で働くことで、あらゆる角度のどんなに強い筆圧からも折れないように芯を守ってくれます。

(※芯が出ていない状態から、4回以上ノックして書くと折れることがあります)

極細シャープペンなのに不思議なほど折れない「オレンズ」

「オレンズ」は0.2mm、0.3mmの極細シャープペンシルです。0.5mmのシャープペンシルと比べるとその芯の細さはおおよそ半分ですが、オレンズは不思議なほど芯が折れません。

ぺんてる「オレンズ」

芯を折らずに使うためにちょっとだけコツが要ります。普通シャープペンシルを使うときには何度かノックをして先端から少し芯を出して使いますが、オレンズは芯を先端のパイプから"出さずに"書くシャープペンシルです。

ペン先のパイプの部分が紙と接すると勝手に内部にスライドして入り込み、ほんの少しだけ芯の頭が出るようになっています。パイプ部分が全て内部に入ると書けませんので"1回だけ"ノックをします。もう一度ノックしたい気持ちを押さえて、また書き始めるという動作を繰り返します。ほんの少しコツが要りますが、慣れると当たり前のように使えますよ。

「ペン先から芯が出ていないから折れない」というなんとも当たり前ではありますが、この仕組みで極細シャープペンシルが使いやすくなったことは間違いありません。手帳など細かい字を書く際に最適なシャープペンシルといえるのではないでしょうか。

落下等の衝撃や強い筆圧からも芯折れを防ぐ「オ・レーヌ シールド」

落下等の衝撃や過度の筆圧からも芯折れを防ぐ「耐"芯"構造」のシャープペンシル、「オ・レーヌ シールド」。

プラチナ「オ・レーヌ シールド」

ボディとスライダーがそれぞれ3面で常に芯を守っているため、衝撃が加わっても芯を守って折れさせない構造になっています。オ・レーヌ シールドの秘密は芯が折れにくいだけではありません。先端近くで芯をホールドする設計になっているため、なんと残り芯0.5mmまで使うことができます。折れないだけでなく最後の最後まで無駄なく芯を使えますので、非常に芯に優しい、地球に優しいシャープペンシルと言えます。

最近は消えるボールペンがビジネスシーンで良く使われるようになったこともあり、改めて「書いた文字や図を消して書き直す」ことの柔軟さが再認識されてきているように感じます。大胆に書いて大胆に消すことができるのはやはりシャープペンシルや鉛筆と消しゴムのほうが良いという人もいらっしゃいますね。

文房具売り場には最新の技術を詰め込んだ"日本ならでは"のシャープペンシルが並んでいますので、一度チェックしてみてください。きっとあなたの手に合う、あなたの思考にも合うシャープペンシルが見つかることと思います!

【今回紹介した文具】
ゼブラ「デルガード
ぺんてる「オレンズ
プラチナ「オ・レーヌ シールド


たかたく
文房具の魅力を発信するウェブマガジン「毎日、文房具。」代表 兼 編集長/文房具・手帳アドバイザー。仕事では最先端のITを扱っていながら意外にもアナログ大好きで文房具・手帳が好き。日本の文房具の素晴らしさを日本中、世界中に伝えることをライフワークとしている。文房具アドバイザー・手帳アドバイザーを名乗り(自称)ぴったりな文房具や手帳を提案することができる。雑誌・新聞等の文房具特集への掲載多数。手帳はジブン手帳miniを愛用。