JALは6月19日、同社にとって初となるボーイング787-9型機の機内を公開した。同機は6月11日に成田国際空港に到着し、7月1日より成田~ジャカルタ線に投入される。

JAL初となるボーイング787-9型機は7月1日より飛び立つ

787-8型機の約1.2倍の座席と貨物を搭載

787-9型機そのものは、2014年7月9日にニュージーランド航空が世界で初めて受領し、国内ではANAが同年の8月7日より国内線を、2015年5月5日からは羽田~ミュンヘン線にて国際線を運航している。

JALの初号機となる787-9型機は、「JAL SKY SUITE 787」仕様機で国際線にて運航される。787-9型機はボーイング787-8型機の胴体を6.1m延長したモデル(787-8型機は全長56.7m、787-9型機は全長62.8m)で、787-8型機の約1.2倍の座席と貨物を搭載できる(座席は「JAL SKY SUITE 787」仕様機材での比較、貨物は搭載可能重量での比較)。

JAL SKY SUITE 787仕様で比べると、787-9型機は787-8型機より34席多い195席仕様となる。なお、ANAの国際線仕様の787-9型機初号機は、同社787-8型機に比べ46席多い215席仕様となっている。

UV対策やベビーベッドも

機内のシートやサービスは、JALの787-8型機のJAL SKY SUITE 787仕様と同じ設定。クラスは、ビジネスクラス「JAL SKY SUITE」、プレミアムエコノミークラス「JAL SKY PREMIUM」、エコノミークラス「JAL SKY WIDER II」の3つを展開する。

787型機の特徴でもある、四季を表現するLED照明や従来の中型機に比べ約1.3倍拡大したUVカットの窓、明るさに応じて5段階に調整できる電子シェードなどに加えて、機内インターネットサービス「JAL SKY Wi-Fi」も完備している。なお、ラバトリーにはベビーベッドを設置することで、親子旅利用者にも優しい環境を整えている。

787-9型機のコックピット

ラバトリーにはベビーベッドも

ギャレー

荷物スペースも広々

LED照明で四季を表現

5段階に調整できる電子シェード

各クラス最高級の快適空間を確保

ビジネスクラス「JAL SKY SUITE」は2-2-2の座席配列で、全席通路へアクセスできる配置となっている。個室のようなプライベート空間を確保し、最大約188cmのフルフラットになるシートのほか、クラス最大級の23インチ個人モニター、液晶タッチパネル式の機内エンターテインメント用コントローラー、ノイズキャンセリング機能付きソニー製の密閉型ヘッドホン、専用に制作された高反発マットレス・枕、コンセントやUSB端末などを完備。また、開閉可能なプライバシーパーティションのため、同行者との時間もゆっくり楽しめる。

ビジネスクラス「JAL SKY SUITE」

個室のようなプライベート空間を確保

シートはワンボタンでフルフラットにもなる

ビジネス利用者にも便利な端末口

ライトは自由に角度を変えられる

コントローラーはタッチパネル式

プレミアムエコノミークラス「JAL SKY PREMIUM」は2-3-2の座席配列で、前後を約107cm確保し足元もゆったりなのが特徴。個人モニターは12.1インチのタッチパネル式で、USB端子からスマートフォンの充電もできる。

プレミアムエコノミークラス「JAL SKY PREMIUM」

また、"787で世界最大級のエコノミー"を目指した2-4-2配列のエコノミークラス「JAL SKY WIDER II」は、前後間隔約+5cmの約84cm(JAL現行座席比)、座席横幅約+5cmの約48cm(一般的な横9席配列との比較)。個人モニターは10.6インチのタッチパネル式で、エコノミークラスでもUSB端子を備えている。

エコノミークラス「JAL SKY WIDER II」

JALは現在、787-8型機を25機、787-9型機を20機発注し、このうち計33機を2016年度までに受領する予定となっている。なお、受領予定の787-9型機は全て、国際線での運航を予定している。