米Appleが開催したWWDC15の基調講演で、もっとも会場を沸かせたのは開発言語「Swift 2」がオープンソース化されるという発表があった瞬間だった。開発者向けのイベントとはいえ、一体なぜそこまで開発者隊はSwiftがオープンソース化されることを喜んだのだろうか。また、一般ユーザーへの恩恵はあるのだろうか?

Swiftのオープンソース化ってどういうこと?

昨今よく耳にする「オープンソース化」だが、早い話が「ソースコードを公開し、みんなでバグを取ったり、改良できるようにしましょう」という動きだ。オープンソースになっても、ソースコードの著作権は元の開発者が保持するものから、完全に自由に開発できるようにしようというフリーソフトウェア運動までさまざまな段階があるが、いずれにしてもソースコードがオープンになることで「脆弱性の確認がしやすい」「改善が早くなる」といった利点がある(必ず受けられるわけではないが)。

例えば有名なWebサーバー「Apache」はオープンソースで開発されているし、OSのLinuxもそうだ。OS Xだって、ベースとなるDarwinはオープンソースだ。これに対して企業(開発者)がソースコードを保持し、開示せずに開発されるものを「プロプライエタリ」(所有、独占)と呼ぶ。商用ソフトのAdobe Photoshopなどは、わかりやすいプロプライエタリソフトの代表格と言えるだろう。

Swift 2のオープンソース化については「今年後半」となっているだけで、まだ正確な時期やオープンソース化される範囲までははっきりしていない。